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ビワマス サケ目サケ科



ビワマス


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標準和名 ビワマス (琵琶鱒)
分 類 サケ目・サケ科・サケ亜科・タイヘイヨウサケ属
学 名 Oncorhynchus masou rhodurus
英 名 Biwamasu / Lake Biwa trout
分 布 琵琶湖とその周辺河川
生息環境 湖の沖合いなど
全 長 40~50cm 程度
備 考 背びれ・10~15軟条、しりびれ・11~14軟条
保護状況 環境省レッドリスト・準絶滅危惧(NT)
ビワマスは琵琶湖とその周辺河川だけに自然分布する固有種で、サクラマス(ヤマメ)の亜種とされている。
以前はサツキマス(アマゴ)の降湖型とされていたが、鰓耙も著しく長く、鱗の隆起線も頂部でも連なっていて、現在は別亜種とされている。

一見してサツキマスに似ているが、ビワマスの成魚ではサツキマスの体側に見られる朱色の斑点が完全に消失している。
河川で生活する稚魚にはサツキマスなどよりは淡いオレンジ色の斑が側線付近に集中しているが、体長20cm程に成長すると消失し、体色は銀白色になる。

また、サクラマスとはビワマスの眼の方が大きいことや、側線上の横列鱗数が21~27枚(サクラマスは27~32枚)と、やや少ないことなどで見分けることが出来る。

産卵の翌春に孵化(浮上)した稚魚は5~6月に降湖するが、ビワマスは冷たい水を好み、夏は湖の沖合いの水深20m辺りより深いところで生活し、冬には表層辺りで見られる。

湖で3~4年ほど生活した後、産卵期の9~11月頃には生まれた河川の中・下流域にのぼる。
この時期には、雌雄共に赤や緑の雲状紋が現れ、雌は体色がやや黒ずみ、雄では上下の両顎が口の内側へ曲がる、所謂「鼻曲がり」が生じる。

雌は砂利底などに直径50cm程のすり鉢状の産卵床をつくり、一度に800~30000個の卵を産卵するが、産卵が終わると親は寿命を終える。

河川生活をする稚魚は水生昆虫などを食べ、湖で生活する若魚はヨコエビなどの甲殻類を主に食べるが、成魚では甲殻類の他、アユなどの魚類を食べるようになる。

1年で20cm、2年で30cm、3年で40cm、4年で40~50cm程に成長するが、大きいものでは全長70cm程のものも見られる。

また、ビワマスはふつう孵化した年には全て降湖し、産卵の直前には河川に遡上するが、河川残留型や、初夏の頃に河川に遡上する早期遡上型のものも見られる。
この内、河川に留まるものはそのほとんどが雄で、小さいながらも1年で成熟し、秋に琵琶湖からのぼってくる雌の産卵に参加することが知られている。
尚、ビワマスは海に入ることはなく、海水の中では死んでしまう。

ビワマスは小糸網など漁獲され、食用に利用されている。
サケやサクラマスなどと同様、刺身や塩焼きなどに利用され、美味しいものとされている。

養殖も行われているが、栃木県の中禅寺湖や長野県の木崎湖、神奈川県・芦ノ湖などに移植されていて、中禅寺湖ではサクラマスとの交雑が起こっている。
また、琵琶湖でも移入されたサツキマスとの交雑が起こっているほか、河川改修などによる生息環境の悪化などにより生息数の減少が懸念されている。
現在は環境省のレッドリストに準絶滅危惧種(NT)として指定されているが、更なる個体数の減少が心配されている。