キンメモドキ

キンメモドキ ススズキ目・ハタンポ科

キンメモドキ

キンメモドキ 1キンメモドキ 2キンメモドキ 3キンメモドキ 4

標準和名 キンメモドキ
分 類 スズキ目・ スズキ亜目・ハタンポ科・キンメモドキ属
学 名 Parapriacanthus ransonneti
英 名 Pigmy sweeper
分 布 太平洋やインド洋など
生息環境 沿岸の岩礁域など
全 長 6~10cm 程度
備 考 背びれ・5棘8~10軟条、しりびれ・3棘18~23軟条
キンメモドキは西太平洋やハワイ諸島、ライン諸島などの中部太平洋に分布しているハタンポの仲間で、北緯32度辺りから南緯18度辺りまで、広く分布している。
国内では千葉辺りから南で見られるが、太平洋のほかインド洋にも広く分布している。

体は側扁していて、眼は大きく、眼径は吻長よりもかなり大きい。
口も大きく、上顎の後端は眼の中央下に達している。
また、背びれの基底はしりびれの基底よりも短く、尾びれは二叉している。

鱗は小さな櫛鱗で、体色は赤っぽいが、体後方は半透明で、骨格が透けて見える。
各ひれも赤っぽく、尾びれ上下両葉の先は暗色をしている。

一見するとテンジクダイの仲間のようにも見えるが、ハタンポ科に属しているものは背びれが1基なので、見分けることができる。

沿岸の岩礁域やサンゴ礁域に大きな群れで生息し、時には数万の群れをつくるとも言われている。
水深550m辺りまで見られるが、キンメモドキは夜行性の魚で、昼間はサンゴの隙間や岩穴などに潜んでいて、夜になると活動をはじめ、動物プランクトンなどを食べる。

また、キンメモドキは発光する魚であることが知られていて、胸部と肛門の前方に発光腺をもっている。
ハダカイワシやマツカサウオなども発光することが知られているが、ハダカイワシは体内で自らが光る物質をつくって発光していて、マツカサウオは下顎に発光バクテリアを飼っていて光を放つが、キンメモドキは、発光するウミホタルやエビなどを食べて光を放っていると考えられている。

キンメモドキは定置網などの沿岸漁で、他の魚に混じって獲られ、練り製品などの食用に利用されている。
唐揚げなどに利用されることもあるが、体が小さいこともあり、飼料や肥料に利用することも多い。

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