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ヒレナガハギ スズキ目・ニザダイ科



ヒレナガハギ


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標準和名 ヒレナガハギ (鰭長剥)
分 類 スズキ目・ニザダイ亜目・ニザダイ科・ニザダイ亜科・ヒレナガハギ属
学 名 Zebrasoma velifer / Zebrasoma veliferum
英 名 Sailfin tang
分 布 インド洋や太平洋など
生息環境 岩礁域や珊瑚礁など
全 長 30~40cm 程度
別名・地方名 ライデンハギなど
備 考 背びれ・4~5棘29~33軟条、しりびれ・3棘23~26軟条
ヒレナガハギは東シナ海から南シナ海、アラフラ海などを経て珊瑚海、ミクロネシアなどの西太平洋のほか、ハワイ諸島やライン諸島などの中部太平洋に分布しているニザダイ科に属する海水魚で、国内では相模湾や小笠原辺りより南の南日本で見られる。

体は楕円形のようで側扁し、吻は突き出していて口は小さい。
鱗は小さくて、長い櫛状の小突起があるが、体側の後半には絨毛域がない。

体つきはキイロハギなどに似ているが、ヒレナガハギの体側には暗褐色や黒褐色をした横帯と、白や淡い黄色の横帯が数本走っている。
この内、暗色の帯は眼と胸びれを通っているが、更に、体側全体に幅の狭い黄色や茶褐色の横縞が多数見られる。
但し、ヒレナガハギの幼魚は成魚と異なっていて、幼魚では黄色が強い。

名前のように、背びれとしりびれが高く、特に背びれは著しく高くて、ほぼ体高に等しい。
この鰭は普段は立てずに泳いでいるが、驚いたときや相手を威嚇するときには大きく広げられる。

また、背びれとしりびれにも暗色の縞が多数見られ、尾柄部には、他のニザダイのように可動棘をもっている。
尾びれは黄色で、上下の縁は白い。

沿岸の浅い岩礁域やサンゴ礁域の斜面などに生息していて、大型の海藻などを食べる。
水深30m辺りまで多く見られるが、幼魚は潮溜まりなどでも見られ、飼育下では5~7年程の寿命があると言われている。

この他、ヒレナガハギは食用として流通することはないが、観賞用として飼育されることがある。

尚、従来ヒレナガハギはインド洋にも分布するとされていたが、インド洋のものは体色や斑紋が異なり、現在はインディアン・セルフィンタン(Zebrasoma desjardinii / Indian sail-fin surgeonfish)として、別種とされている。
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