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ヤライイシモチ スズキ目・テンジクダイ科



ヤライイシモチ


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標準和名 ヤライイシモチ (矢来石持)
分 類 スズキ目・スズキ亜目・テンジクダイ科・テンジクダイ亜科・ヤライイシモチ属
学 名 Cheilodipterus quinquelineatus
英 名 Five-lined cardinalfish
分 布 西・中部太平洋やインド洋など
生息環境 浅い岩礁域など
全 長 10cm 程度
備 考 背びれ・7棘9軟条、しりびれ・2棘8軟条
ヤライイシモチは西太平洋や中部太平洋、紅海を含むインド洋などに広く分布しているテンジクダイの仲間で、国内では和歌山辺りから南の南日本で見られる。

体は細長くて側扁し、体高は低い。
眼は大きく、前鰓蓋縁は鋸歯状で、尾びれは湾入している。

体色は淡褐色で白っぽく、体側には5本の黒っぽい縦縞があり、その内の1本は眼を通っている。
尾柄にはひとつの黒い斑が見られ、黄色く縁取られている。

一見するとオオスジイシモチコスジイシモチなどに似ているが、ヤライイシモチの尾柄にある黒い斑には黄色の縁取りがあり、体高も低い。

沿岸の浅い岩礁域やサンゴ礁域、内湾などに生息し、甲殻類や小さな魚、多毛類などを食べる。
小さな群れで生活しているが、昼間は岩陰などにで休んでいて、夕方や夜になると採餌を行う。

水深40m辺りまで見られ、10cm程の小型種だが、大きいものでは13cm程に成長する。
また、繁殖はペアで行われ、コスジイシモチなどのように、卵は口内で守られる。

ヤライイシモチは防波堤からの釣りなどでも上がるが、体が小さいので、ふつうは食用に利用されることはないが、観賞用に利用されることがある。
ところで、「ヤライ(矢来)」とは、竹などで粗く組んだ柵のことで、体側の縦縞をこれに見立てて名前が付けられている。