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クラカケトラギス スズキ目・トラギス科



クラカケトラギス


クラカケトラギス 1クラカケトラギス 2

標準和名 クラカケトラギス (鞍掛虎鱚)
分 類 スズキ目・ワニギス亜目・トラギス科・トラギス属
学 名 Parapercis sexfasciata
英 名 Grub fish
分 布 日本や西太平洋など
生息環境 沿岸の浅瀬から大陸棚周辺など
全 長 15~20cm 程度
別名・地方名 エソ(鹿児島)、ドンポ・オキハゼ(いずれも長崎)、ゴズ・ゴジド(いずれも島根)、ウマル・イモハゼ(いずれも広島)、トラハゼ(瀬戸内海)、イシブエ(和歌山)、その他・オキハゼ、ドンコなど
備 考 背びれ・5棘23軟条、しりびれ・20~21軟条
クラカケトラギスは、日本から東シナ海や南シナ海、ジャワ海などの西太平洋に分布するトラギスの仲間で、国内では、新潟、茨城辺りから南で見られる。

体は長い円筒形で、尾柄に向かって側扁している。
背びれとしりびれの基底は長く、尾びれの後ろ縁は丸みを帯びている。

体色は灰褐色や褐色のような色合いで、腹部は淡い。
名前のように、体側には暗色の鞍をかけたように見えるV字形の斑があり、尾びれの基部の上側には黒い斑が見られる。
また、胸びれ基部にも黒い斑があり、頬部には黄色の縞が見られる。

一見するとマダラトラギスなどに似た感じもするが、クラカケトラギスの体の斑は、はっきりとしたV字になっている。

沿岸の浅瀬から大陸棚周辺に生息し、砂底や砂泥底などで見られる。
普段は単独で生活していて、甲殻類や多毛類などの底生動物のほか、小型の魚類などを食べる。

クラカケトラギスは雌から雄に性転換することが知られているが、産卵期は、2~6月と10~11月の2回あるのではないかと言われている。

この他、クラカケトラギスは、他の魚と共に底曳網や刺し網などで漁獲されるほか、シロギス釣りなどに混じって釣れることもあり、食用として利用されている。
練製品の原料のほか、白身の魚で、天ぷらやから揚げ、焼き物や干物などに利用され、美味しいものとされている。