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ヨウジウオ トゲウオ目・ヨウジウオ科



ヨウジウオ


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標準和名 ヨウジウオ(楊枝魚)
分 類 トゲウオ目・ヨウジウオ亜目・ヨウジウオ科・ヨウジウオ属
学 名 Syngnathus schlegeli
英 名 Seaweed pipefish
分 布 日本や東シナ海、南シナ海など
生息環境 沿岸や内湾、河口など
全 長 20~30cm 程度
備 考 背びれ・35~41軟条、胴部体輪数18~20、尾部体輪数39~43
ヨウジウオはウラジオストックから日本、朝鮮半島を経て、台湾やフィリピン、トンキン湾などに分布しているタツノオトシゴの仲間で、国内では琉球列島を除く各地で見られる。

名前のように体は細長く、骨板の甲で覆われている。
吻は長く突き出ていて、その先に小さな口があるが、歯はない。

背びれ起部の下方には微細なしりびれがあるが、腹びれはもってない。
また、尾びれは丸く、扇のような形をしている。

体色は赤っぽいものや黄色味を帯びたもの、褐色や黒っぽいもの、緑色を帯びた銀色のようなものなど様々で、不規則な模様や斑があるものなどもいて変化がある。

ヨウジウオは沿岸や内湾、河口などに生息していて、アマモなどの海草が繁茂するところで見られる。
細長い体は海草の間に入り込むのに適しているほか、じっとしていると海草と見分けづらく、外敵から身を守るのにも適していて、体を海草などに巻きつけるようなこともする。

底性の魚で、プランクトンや小型の甲殻類などを食べ、タツノオトシゴよりは活発に泳ぐ。

産卵期は3~6月頃で、タツノオトシゴと同様、雄には育児嚢がある。
雌は雄の育児嚢に卵を産み付け、雄は卵が数週間後に孵化し、しばらく成長するまでは育児嚢で保護する習性がある。
全長10mm程になった稚魚は育児嚢から泳ぎだし、流れ藻などについて成長する。

ヨウジウオは可食部も少なく、食用に利用されることはないが、時に観賞用に利用されることがある。