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スナヤツメ ヤツメウナギ目・ヤツメウナギ科



スナヤツメ


スナヤツメ 1スナヤツメ 2

標準和名 スナヤツメ
分 類 ヤツメウナギ目・ヤツメウナギ科・スナヤツメ亜科・カワヤツメ属
学 名 Lethenteron reissneri
英 名 Far eastern brook lamprey
分 布 日本や中国北部、朝鮮半島など
生息環境 河川の中流から下流域など
全 長 10~17cm 程度
備 考 鰓孔直後から肛門までの筋節数・57~65
保護状況 環境省レッドリスト・絶滅危惧種Ⅱ類(VU)
スナヤツメは鹿児島と宮崎を除く日本各地や中国北部、朝鮮半島、樺太や千島、ロシアの沿海州などに分布している淡水魚で、体はウナギのように細長い円筒形をしているが、ウナギの仲間ではなく、円口類に属している。

体色は暗褐色のような色合いで、腹面は黄色を帯びている。
顎はなく、口は円形で吸盤状になっていて、胸びれや腹びれはもっていない。
また、ヤツメウナギの仲間は、眼の後に7対の鰓孔があり、全部で8個の眼があるように見えることから名前が付けられているが、スナヤツメにも7対の鰓孔がある。

スナヤツメは、河川の中流から下流域、細流や水路などに生息し、冷水を好む傾向がある。
幼生は淵や洲に堆積したやわらかい砂泥底に潜って生活し、成体は礫間や草木の根の間などで見られるが、同属のカワヤツメなどとは異なり、スナヤツメは海へ下ることはなく、一生を河川などの淡水域で生活している。

幼生は透明感のあるピンクやオレンジ色で、アンモシーテスと呼ばれている。
アンモシーテスでは眼は皮下に埋没していてミミズのように見え、デトリタスや藻類などを食べて成長し、全長10~15cm 程に成長すると、成体へと変態を行う。

変態は秋に行われ、その後、泥の中から泳ぎ出て、河川の上流域へ移動し、産卵を行う。
産卵期は翌年の3~6月頃で、平瀬の礫底に集まり産卵床をつくって産卵を行うが、吸盤状の口は、産卵時に流されないよう、岩などに吸着する役割をもっている。

また、成体では眼が現れ、産卵期には第一背びれと第二背びれが連続し、雄では生殖突起が生じ、雌では三角形のしりびれが現れる。
成体では餌を獲ることはなく、産卵後には必ず死んでしまう。

このほか、スナヤツメは長らく単一種として扱われていたが、現在は、北海道や本州中部以北に分布する北方型と、本州や四国、九州、朝鮮半島などに分布する南方型が知られていて、形態的な特徴から判別することは極めて困難だが、遺伝的に異なっていて、分類学的な検討が必要と考えられている。

スナヤツメは食用に利用されることは稀で、釣りの餌などに利用されるが、近年の河川改修などによって、ほとんどの生息地で生息環境が悪化し、生息数も減少している。
現在、スナヤツメは環境省のレッドリストに絶滅危惧種(VU)として指定されているが、幾つかの自治体によっても同様の指定がなされている状況になってしまっている。