ランプフィッシュ (ランプサッカー) カサゴ目・ダンゴウオ科 |
標準和名 | ランプフィッシュ (ランプサッカー) | |||
分 類 | カサゴ目・カジカ亜目・ダンゴウオ上科・ダンゴウオ科・Cyclopterus属 | |||
学 名 | Cyclopterus lumpus | |||
英 名 | Lumpfish / Lumpsucker | |||
分 布 | 北極海や北大西洋など | |||
生息環境 | 岩礁域など | |||
全 長 | 50~60cm 程度 | |||
別名・地方名 | ヨコヅナダンゴウオなど | |||
備 考 | 背びれ・5~9棘9~11軟条、しりびれ・9~10軟条 | |||
ランプフィッシュは、グリーンランド南部やバレンツ海、アイスランドからビスケー湾、ハドソン湾からアメリカ合衆国のニュージャージー州辺りにかけての北大西洋や北極海に分布している。 カサゴ目に属していて、ダンゴウオの仲間の中では最も体が大きく、全長60cm、体重は9.5kg程に成長するものもいる。 体は側扁していて、体高は高い。 頭部の後部から背が盛り上がり、名前のように(lumpは、コブやシコリなどの意)、体側には骨質からなる大小の横に並ぶ突起が見られる。 体色は灰色から緑色がった灰色のような感じで、腹びれは吸盤状になっている。 この事から、英名ではLumpsucker(suckerは吸盤の意)とも呼ばれている。 ランプフィッシュは水深50~150m程の岩礁域などに生息しているが、水深860m程のところでも観察されている。 泳ぎは得意でなく、海草の間などを遊泳することもあるが、吸盤状の腹びれで、海底の岩などについていることが多い。 また、単独ではなく、小さな群れをつくっていることが多く、小魚や小型の甲殻類、クラゲや多毛類などを食べる。 夏場は浅いところで生活しているが、冬には深いところに移動し、水温が8℃程になる夏には、産卵のために浅所に移動をはじめる。 この時期の雌雄は共に婚姻色を表わし、雄は赤味を帯び、雌は青緑色になる。 繁殖は雌雄のペアで行われ、雌は直径2.2~2.7mm程度の卵を10~35万個ほど産む。 卵は石の底などに産み付けられ、雄は卵を守る習性がある。 孵化した仔魚は、すぐに吸盤を使って海草などに体を固定し、幼魚は1年で15~30cm程に成長し、成長とともに深場に移動する。 ランプフィッシュは定置網や刺網などで漁獲され、北欧などでは生鮮や燻製など、食用に利用される。 また、卵は塩漬けにされ、キャビアの代用品として利用されていて、日本にも輸入されている。 キャビアに比べて価格は極めて低いが、ランプフィッシュの卵は、緑や褐色、赤色などをしているので、黒く着色されて出荷されている。 ダンゴウオ科の魚類へ / このページの先頭へ |