魚の年齢と寿命 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
魚の寿命一覧へ 人や動物に寿命があるように、もちろん魚にも寿命があります。 しかし、同じ種の魚なら、当然体の大きいものの方が長生きしているようですが、いったい魚の年齢や寿命はどのくらいなのでしょうか。 これはよく疑問に思うことですが、魚は水の中にいることもあって、これを知るのはなかなか難しいことだと思います。 一般に、動物の寿命などと同じように、魚の寿命も、自然下のものよりも飼育下のものの方が長くなっています。 また、魚種によっても様々ですが、体の大きな種ほど、長い寿命をもっている傾向があります。 馴染みのあるマイワシやマアジなどの寿命は5~6年、カタクチイワシは2~3年であることが知られていますが、体の大きなマグロは10~15年、チョウザメは30年近く生きることが分かっています。 また、サメの仲間の寿命は長く、50~70年とも言われていますし、ハタ類も40~50年程の寿命があるとされています。 ところで、魚の年齢や寿命を調べる方法はいくつかあります。 一般的には、「年齢形質」と呼ばれる部位を調べることで、魚の年齢形質は、鱗や耳石、脊椎骨などに現れます。 具体的には、これらの部位には成長と共にリング状の輪紋が形成されるので、樹木の年輪と同じように、この輪の数を調べることによって、魚の年齢や寿命を知ることができます。 例えば、顕微鏡などを使って鱗を見ると、この輪紋(年輪)が見えますが、輪紋と輪紋の間に差があることが分かります。 魚の成長は水温(季節)や餌の量などにによって変わりますが、生息環境がよい時期には輪紋の間隔が広く(成長している)、その他の時期では、輪紋の間隔が狭く(成長が止まっている)なっています。 これらの輪紋の一組(間隔の広いところと狭くなっているところを合わせたもの)は樹木の年輪と同じで、これを数えることによって、魚の年齢を調べることができます。 しかし、鱗は剥がれたときなどは再生するので、この点には注意しなければなりません。 再生された鱗には新たに輪紋が形成されていくので、このような鱗からは、魚の年齢を知ることができません。 ですから、鱗を使って魚の年齢を調べようとする場合には、違った箇所から何枚かを抽出して、それぞれを調べてみる方がよさそうです。 この場合、胸びれの裏にある鱗は比較的剥がれにくいので、このような鱗を含めて、輪紋を数えるようにすればいいと思います。 また、耳石を使って年齢を調べる場合も同じですが、耳石は頭の後方に左右一対あります。 炭酸カルシウムの結晶からできている白い骨のようなもので、魚の聴覚や平衡感覚をつかさどっているものです。 しかし、いずれの方法も、魚の種類によって、輪紋を数えるのが簡単なものや難しいものなどがあります。 特に高齢(長生きをしているもの)になるものほど輪紋の数を数えるのが困難で、まったく数えることのできないものもありますし、魚が病気をしていたりしても、正確な年齢が分からなくなってしまいます。 寿命に関しても同じで、飼育下のものでしたら正確な年齢や寿命を知ることができますが、これが自然下でも同じであるとは限りません。 同じ種でも生息環境によって寿命が異なってくるでしょうし、もちろん固体によっても違ってきます。 では、魚の寿命はどのように調べるのかと言うと、実際には、比較的高年齢と思われる個体の年齢を平均して、その種の寿命と見なしています。 魚は、孵化して数日から数十日の間にほとんどの魚が死んでしまいますし、ある程度成長しても、病気や外敵、環境の変化などによっても、元来の寿命を全うすることができません。 ですから、ある種の平均寿命を求める場合、このようなものを含めると、大変短いものになってしまいます。 このページでは魚の寿命を紹介していますが、ここで「平均寿命」としているのは、比較的高年齢と思われる個体の年齢を平均したものです。 また、同じ種でも、中には(平均)寿命を超えて、50年、100年を生きるものもいますが、このような固体は、長寿記録に入るものだと思います。 しかし、老成する前に漁獲されてしまう固体もいると思うので、魚の寿命は、思った以上に長いのかも知れません。 ●魚の寿命
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