マンボウ フグ目・マンボウ科 |
標準和名 | マンボウ (翻車魚) | |||
分 類 | フグ目・フグ亜目・マンボウ科・マンボウ属 | |||
学 名 | Mola mola / Tetraodon mola | |||
英 名 | Ocean sunfish | |||
分 布 | 世界の暖かい海域 | |||
生息環境 | 外洋 | |||
全 長 | 3m 程度 | |||
別名・地方名 | シキリ(鹿児島)、ウオノタユウ(瀬戸内海)、クイザメ(富山)、マンザイラク(神奈川)、その他・ウキ、ウキギなど | |||
備 考 | 背びれ・15~18軟条、しりびれ・14~17軟条 | |||
マンボウは世界中の暖かい海に分布しているフグ目の海水魚で、北緯75度辺りから南緯65度辺りにかけて幅広く分布している。 水温12~25℃位の所に多く、地中海でも見られるが、マンボウは最大の硬骨魚と言われていて、大きいものでは体長が3mを超え、体重も2トンを超えるものが知られている。 体は卵形で側扁しているが、体後半部は切り取られたような印象を受ける特徴的な体つきをしている。 口は小さく、歯はくちばしのような板状をしていて、胸びれや鰓孔も小さい。 また、背びれとしりびれは体の後方にあり、共に基底は短くて相対している。 腹びれと尾びれはなく、体の後端には「舵びれ」、「橋尾」などと呼ばれる平たい部分があり、これが方向を変える役目を果たしているが、泳ぐときは背びれとしりびれを使って泳ぐ。 このほか、鱗はほとんどなく、皮膚は厚くて粘液で覆われていて、浮き袋はもっていない。 また、体色は茶色やシルバーグレー、白っぽいものなど、変化がある。 マンボウは外洋性の魚で、沖合いの水深30~70m程のところに多く見られ、動物プランクトンやクラゲの他、イカなどの軟体動物や甲殻類、魚類なども食べる。 しかし、マンボウは水深500m程のところでも観察されていて、垂直方向の生息域は一定していない。 また、表層で体を横たえている様子なども観察されているが、これは体についた寄生虫を海鳥などにとってもらったりする目的があるのではないかと考えられていて、水面下に浮かんでいるときの様子が太陽のようにも見えることから、英名では「Ocean sunfish」と呼ばれている。 1腹の卵の数は2~3億個程と言われているが、海中を浮遊しながら発生するため、ごく僅かなものしか成長できない。 しかし、寿命は長く、自然下で10年、飼育下では20年を超えると言われている。 また、生まれたばかりの仔魚はマフグ類の仔魚に似ているが、少し成長すると多くの棘のある金平糖のような体になり、後に親のような体つきに変態していく。 普通マンボウは食用に利用されないが、時に、他の魚に混じって定置網などで獲られ、食用に利用されることがある。 白身の魚で、天ぷらなどに利用される。 マンボウ科の魚類へ / このページの先頭へ |