このページでは、当魚類図鑑に収録している在来淡水魚を中心に、絶滅危惧種に指定されているものをまとめています。
絶滅危惧種の選定は、環境省のレッドリストに拠っていますが、ここに載っていない魚種でも、自治体によっては、絶滅危惧種などに指定されているものもあります。
●絶滅危惧種
淡水魚は、海水魚に比べて生息域が限られている為、環境変化などによる生態への影響を大変受けやすい状態にあると言えます。
近年では都市化や開発が進み、湖沼や河川の姿も随分変わってしまいましたが、そけだけに、魚が生息する環境も随分変わってしまいました。
特に、都市部などでは、近年まではごく身近に見られたような魚でも、最近では滅多に見ることが出来なくなってしまっています。
中には、生息域が完全に破壊されてしまい、地域的に絶滅してしまった魚種も多く挙げられます。
このように、絶滅が危惧されるに至った原因としては多くのことが考えられますが、主なものとして、
・近年の水質汚染
・開発や、護岸工事などによる河川改修に伴う生息域の喪失
・同じく、ダム建設などによって遡上が拒まれ、繁殖域まで上れなくなってしまった
・外来魚による食害
などが挙げられます。
これらの全ては人為的なものであって、如何に人間の生活活動が魚と密接に関わっているかを考えさせられます。
治水をはじめ、我々は河川などとうまく付き合っていかなければなりませんが、同時に、大切な環境資源でもある湖沼や河川のあり方を考えることは、生き物全体を考えることでもあると思います。
これからの我々のあり方を考えたとき、魚類図鑑では、多くの魚が見られることは、それだけで豊かな社会だと考えています。
尚、絶滅危惧には至っていませんが、これが危惧されているものとして、「準絶滅危惧種」として指定されている魚もあります。
参考のため、環境省が指定している準絶滅危惧種も以下に掲載しておきますが、これについても、各自治体によっては絶滅危惧種として指定している魚種もあります。
●準絶滅危惧種
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