オショロコマ サケ目・サケ科 |
標準和名 | オショロコマ | |||
分 類 | サケ目・サケ科・イワナ属 | |||
学 名 | Salvelinus malma malma | |||
英 名 | Dolly varden | |||
分 布 | 北海道や北太平洋など | |||
生息環境 | 河川上流部など | |||
全 長 | 20~30cm 程度 | |||
別名・地方名 | カラフトイワナ、イワナなど | |||
備 考 | 背びれ・10~12軟条、しりびれ・9~11軟条 | |||
保護状況 | 環境省レッドリスト・絶滅危惧Ⅱ類 | |||
オショロコマは北太平洋のアジア、北米などの冷水域に分布するイワナの仲間で、アジアではカムチャッカからオホーツク、朝鮮半島、北米ではアラスカ半島北部などに分布し、日本では北海道の東部・北部だけに見られる。 体は細長く、体色はふつう褐色で、背側は黒褐色や褐色のある緑青色、腹側は淡い黄赤や白色をしている。 脂鰭があり、体側には5~10のパーマークと赤い斑点が散在しているが、オショロコマには降海型と河川残留型がいて、河川残留型は一生パーマークが残っているが、海に下るものは降海時にパーマークが消え、赤い斑点は淡くなる。 北海道のものはほとんどが残留型で、河川の最上流域に多く見られるが、知床半島の河川では上流から河口域まで見られ、稀に降海型が現れることもある。 また、北海道東部の一部では湿地帯なども生息しているが、北海道のものは赤い斑点が見られないものも多く、オショロコマの生息域の南限と言われている千走川の支流では、無斑のものも知られている。 河川では水生昆虫や落下昆虫、トビケラやカゲロウなどの底性生物などを主に食べるが、小魚や小型の甲殻類なども食べる。 産卵期は10~11月頃で、この時期の雄は全体に体が黒ずむ。 産卵は砂礫の隙間などにつがいで行われるが、放卵中に複数の雄が放精することが多い。 卵は1~2日で孵化し、稚魚は流れの緩い岸辺の浅瀬などで生活する。 北方諸国のものは湖や河川の下流域に生息し、5~6月頃に海に下り、7~9月頃には再び川を上るとされている。 オショロコマは国内での分布域や生息域が限られている為、開発などによる影響を受けやすいほか、アメマスの生息域拡大やニジマスなどとの競合などもあり、生息数は減少している。 釣りの対象魚にもなっているが、現在は環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている。 |