メダカ ダツ目・メダカ科 |
標準和名 | メダカ (目高) | |||
分 類 | ダツ目・メダカ亜目(アドリアニクチス亜目)・メダカ科(アドリアニクチス科)・メダカ亜科・メダカ属 | |||
学 名 | Oryzias | |||
英 名 | Killifish / Rice fish | |||
分 布 | 日本や中国東部、朝鮮半島など | |||
生息環境 | 平野部の池沼や水田など | |||
全 長 | 2~4cm 程度 | |||
別名・地方名 | オキンチャ(京都)、コマンジャコ(大阪)、メザカ(東京)、ギンメ(群馬)、メンパ(愛知・渥美半島)、アブラコ(高知)、その他・コメエト、メタカなど | |||
備 考 | 背びれ・6~7軟条、しりびれ・15~21軟条 | |||
保護状況 | 環境省レッドリスト・絶滅危惧種 | |||
メダカは古くから馴染みのある淡水魚として親しまれているが、メダカの仲間は中国東部や台湾、ベトナムなどにも広く分布している。 日本国内では北海道以外の各地に自然分布していて、ミナミメダカとキタノメダカの2種が確認されている。 体はやや細長くて側扁しているが、頭部は縦扁している。 眼は大きくて高い位置にあり、口は小さく吻先にある。 体色はふつう淡褐色で、腹部は淡い。 背びれは体の中央より後にあり、しりびれの基底は長い。 また、メダカは体側に側線をもっておらず、雄の背びれには欠刻が見られ、しりびれは平行四辺形に近い形をしている。 一見して北アメリカに分布するカダヤシに似ているが、メダカの尾びれは角ばっていて、しりびれも広い。 また、カダヤシはカダヤシ目に属していて、産卵形態もメダカの卵生に対して卵胎生で行われる。 平野部の池や沼のほか、水田や水路、小川などの細流に生息し、群れになって生活している。 表層を泳いでいて、主に動物プランクトンや落下昆虫のほか付着藻類なども食べるが、底性生物はほとんど食べない。 明るくなると共に活動を開始し、昼間は浅いところで盛んに摂餌し、夜になると少し深いところや水草の間などで休む。 メダカの産卵期は地域によって差があるが、国内のものは4月~10月で、雌はしばらく受精卵を体につけたまま泳いでいるが、やがて水草などに付着させる。 1年に2~3回産卵し、春に生まれたものは、三ヶ月ほどで2~3㎝程度に成長し、その年のうちに成熟する。 寿命はふつう1年半程度だが、飼育下ではそれよりも長く生きることがある。 また、水温を18~30℃で飼育すると、年中繁殖するとされている。 メダカは比較的飼育が容易なことから、観賞用のほか学校での授業に用いられたり、様々な実験にも使われているほか、北海道の一部や北アメリカの一部などにも移入されている。 しかし、メダカはフナやドジョウなどと共に身近な淡水魚として親しまれてきたが、近年の水田や河川の改修などによって、生息地や繁殖環境が減少し、生息数も激減している。 また、ボウフラ退治の為に移入されたカダヤシとの競合もあり、各地でメダカが駆逐されているほか、オオクチバスやブルーギルの食害も深刻なものと言われている。 現在、国内に分布するものは環境省のレッドデータブックに絶滅危惧種(VU)として指定され、各地で保護活動も行われている。 反面、保護を目的とした放流などが行われているが、放流の際、異なる生息地のものなどを移入すると、遺伝的な交雑が起こる心配もされている。 写真は、いずれもミナミメダカ。 メダカ科の魚類へ / このページの先頭へ |