ブルーギル ススズキ目・サンフィッシュ科 |
標準和名 | ブルーギル | |||
分 類 | スズキ目・スズキ亜目・サンフィッシュ科・ブルーギル属 | |||
学 名 | Lepomis macrochirus | |||
英 名 | Bluegill | |||
分 布 | 北アメリカ | |||
生息環境 | 湖や河川の下流域など | |||
全 長 | 25~35cm 程度 | |||
備 考 1 | 背びれ・6~13棘11~12軟条、しりびれ・3棘10~12軟条 | |||
備 考 2 | 外来生物法・特定外来生物 |
ブルーギルは北アメリカ南東部に広く分布している淡水魚で、日本にも1960年に移入されている。 体は側扁し、体高は高い。 体色は濃い灰褐色、暗褐色などで、幼魚では青味を帯びたような黄緑色をしている。 体側には7~10本の細い横縞があり、背びれの基底は長く、背びれ軟条部の基底はしりびれの軟条部の基底よりも長い。 雌雄共に、鰓蓋後端にやや突出した部分があり、その部分が濃紺色や黒色であることが、名前の由来になっている。 また、この鰓蓋後端の突出した部分は、同じサンフィッシュ科のパンプキンシードにも見られ、ブルーギルとはよく似ているが、パンプキンシードは、この突出部分の後端に赤っぽい斑があるので見分けることができる。 湖や池などの止水域や、流れの緩やかな河川の下流域に生息し、水質汚染にも強い。 岸近くの水草の茂ったところに多く見られ、主に動物質のものを好み、水生昆虫や甲殻類、小魚や魚卵などを食べるが、水草や藻類などの植物質も食べる。 産卵期は6月~7月頃で、この時期の雄は婚姻色を表し、顎には淡青色の帯が見られ、腹部には黄色や朱色になる。 産卵は、雄が砂泥底にすりばち状の産卵床をつくり、そこに雌が沈性付着卵を放卵する。 卵は直径0.9~1.3mm程で、およそ1週間程度で孵化するが、その間は雄が卵を世話する。 仔魚もしばらくの間は雄が保護し、1年で5cm、2年で8cm、3年で14cm程度に成長する。 また、ブルーギルは1産卵期に数回の産卵を行うことが知られている。 ブルーギルは食用や釣りの対象魚として世界各地に移入されているが、日本では、1960年に当時の皇太子殿下が訪米の際に贈られたものを、水産庁が各地の試験場などに食用研究用として分与し、それらがその後各地に放流され、次第に分布域を広げていった。 その後の釣りブームなどもあって、釣り業界の関係者や釣り人などによって故意的に放流され、現在ではほぼ全国に分布している。 しかし、ブルーギルはオオクチバスやコクチバスなど共に在来の固有魚種を捕食することなどから、生息数や生態系へ与える影響が懸念されている。 現在では外来生物法によって特定外来生物に指定され、無許可の飼育・譲渡・運搬・放流などは禁止されている。 |
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