ゴマハゼ ススズキ目・ハゼ科 |
標準和名 | ゴマハゼ (胡麻沙魚) | |||
分 類 | スズキ目・ハゼ亜目・ハゼ科・ゴマハゼ属 | |||
学 名 | Pandaka sp. | |||
英 名 | dwarf goby | |||
分 布 | 日本やオーストラリアなど | |||
生息環境 | 沿岸の磯や内湾など | |||
全 長 | 15~18mm 程度 | |||
保護状況 | 環境省カテゴリー・絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
ゴマハゼは、成魚でも全長2cm未満の大きさで、ハゼ類に限らず、脊椎動物の中ではもっとも小さい部類に属していることでよく知られている。 和歌山から宮崎にかけての太平洋側や愛媛、対馬や五島列島から鹿児島にかけての東シナ海など分布していて、種子島や屋久島などにも分布している。 また、国外では、オーストラリア中部の東岸の汽水域などにも分布している。 体は乳白色を帯びたような半透明で、体側には黒色の班が散在している。 第1背びれの前半部は黒色で、後半部は淡黄色をしているほか、普通はしりびれ基底辺りから尾びれの基底部にかけては4つの黒斑が見られるが、変化がある。 河口域や内湾、淡水が混ざるような漁港などに生息し、多数の群れをつくって生活している。 ほかの多くのハゼ類のように底性ではなく、ゴマハゼは流れのないような中層域で見られ、動物プランクトンを食べる。 5~6月頃には、カキ殻などが重なり合った隙間などに産卵し、寿命は1年程度。 尚、南西諸島以南に分布するゴマハゼは、従来は本種と同種と考えられていたが、近年の遺伝子学的研究によって別種とされている。 学名はPandaka lidwilliで、従来本種に用いられてきたものが採用され、和名でマングローブゴマハゼと呼ばれている。 この他、ミツボシゴマハゼ(Pandaka trimaculata / 南西諸島などに分布)が確認されていて、現在、日本産のゴマハゼ属は3種に分類されている。 近年の河口域の改修などによる生息環境の減少に伴い、ゴマハゼの生息数も減少している。 現在、環境省のレッドリストには、本種とマングローブゴマハゼは、いずれも絶滅危惧種に指定されている状況になってしまっている。 |
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