シロウオ ススズキ目・ハゼ科 |
標準和名 | シロウオ (素魚) | |||
分 類 | スズキ目・ハゼ亜目・ハゼ科・ゴビオネルス亜科・シロウオ属 | |||
学 名 | Leucopsarion petersii | |||
英 名 | Ice goby | |||
分 布 | 日本や朝鮮半島など | |||
生息環境 | 沿岸の浅場など | |||
全 長 | 6~9cm 程度 | |||
別名・地方名 | シラウオ(混称)、イサザ(京都・新潟)、ギャフ(伊勢湾)、ラヤ、ジロウオ(堺)、ヒウオ(徳島・水戸)、その他・イサダ、カサギなど | |||
備 考 | 背びれ・1棘11~13軟条、しりびれ・1棘17~18軟条 | |||
保護状況 | 環境省レッドリスト・ 絶滅危惧II類(VU) |
シロウオは北海道南部から九州・鹿児島辺りまでにかけて分布するハゼの仲間で、朝鮮半島南部などにも分布している。 体は細長い円筒形で、体側には黒っぽい斑が見られるが、体はほとんど透明で、浮き袋や脊椎などは透けて見える。 鱗や側線はなく、上顎の後縁は眼の後縁の下方に達し、下顎は上顎よりもわずかに前に突き出ている。 腹びれは小さいが、ほかのハゼのように、左右が合わさって吸盤状になっている。 しかし、背びれはひとつで、シロウオだけでシロウオ属を形成している。 また、シロウオは、形態や名前のよく似ているシラウオとはよく混同されるが、シラウオはキュウリウオ目シラウオ科に属している。 外見上の違いは、シラウオは脂鰭をもっているほか、尾びれも二叉しているので、容易に判別することができる。 シロウオは沿岸の浅場に生息していて、プランクトンなどを食べるが、産卵期は春期の2~5月頃で、砂礫底の河川の下流域に上って産卵が行われる。 石の下面に産卵し、卵は2週間ほどで孵化するが、雄はその間は卵を保護する習性がある。 孵化した仔魚は全長5mm程度で、すぐに海へ下る。 寿命は1年で、雌は産卵後に、雄は卵が孵化した後、死んでしまう。 シロウオは、産卵期に河口に集まったところを漁獲され、かき揚げや吸い物、天ぷら、卵とじなどのほか、生食にも利用されるが、死魚は著しく鮮度が落ち、体は白く濁ってしまう。 尚、シロウオは近年の水質汚染のほか、護岸や河川改修による産卵場の消失により、生息数が減少している。 現在、環境省のレッドリストでは絶滅危惧種として指定しているが、自治体によっては絶滅寸前種に指定される状況になってしまっている。 |
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