リーフィーシードラゴン ストゲウオ目・ヨウジウオ科 |
標準和名 | リーフィーシードラゴン | |||
分 類 | トゲウオ目・ヨウジウオ亜目・ヨウジウオ科・ヨウジウオ亜科 | |||
学 名 | Phycodurus eques | |||
英 名 | Leafy sea dragon | |||
分 布 | オーストラリア | |||
生息環境 | 沿岸の海藻の多い岩礁域など | |||
全 長 | 30~35cm 程度 | |||
保護状況 | 国際自然保護連合(IUCN)・準絶滅危惧種(NT) |
リーフィーシードラゴンは、ウエスタンオーストラリア州のジェラルドンから、ビクトリア州のメルボルン南西のベルリン半島辺りにかけてのオーストラリア南部に分布しているヨウジウオ科の海水魚で、海藻に擬態した、特徴的な体つきをしている。 口は筒状で、全身には複雑な突起(皮弁)があるが、この突起は皮膚が変化したもので、全体に海藻に擬態した体つきをしている。 また、体側には棘があり、胸びれは首の位置にある。 体色は、黄褐色や褐色、緑色などで、生息環境や餌の種類、幼老などによって変化があり、大きいものは40cmを超えると言われている。 リーフィーシードラゴンは、沿岸の海藻の多い岩礁域などに生息していて、水深30m辺りまで見られるが、浅いところに多く、水深15m辺りまでで多く見られる。 澄んだ水と、あまり光が差さないような場所を好み、単独やペアで生活している。 動きはゆっくりとしていて、小さな背びれや胸びれを使って泳ぐが、あまり遊泳することはない。 他のヨウジウオ科のものと同様、動物プランクトンやワーム類、小魚などを食べるが、獲物は、管になっている口で吸い込んで食べる。 繁殖期は10~3月頃で、雌は200個ほどの卵を産卵する。 タツノオトシゴなどと同様、雄には育児嚢があり、雌は雄の育児嚢に卵を運び入れる。 但し、この育児嚢はタツノオトシゴのような袋状ではなく、皮膚の襞の間にある窪みのようになっている。 卵は1ヶ月ほどで孵化するが、孵化は数日に渡って行われる。 孵化した仔魚はしばらくの間は育児脳の中で育てられ、全長2cm程になると泳ぎ出てくる。 1年程で20cm程度に成長し、1~2年で成熟すると言われている。 また、飼育下での寿命は7年程度とも言われている。 リーフィーシードラゴンは、農工業による水質汚染や沿岸の開発などによって生息地が減少し、個体数も減少している。 現在、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに準絶滅危惧種(NT)として指定されているが、分布域が海岸線に沿うように限られている為、さらなる生息地の減少が心配されている。 |
●ヨウジウオ科の魚類へ ●このページの先頭へ |