ツノダシ

ツノダシ ススズキ目・ツノダシ科

ツノダシ

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標準和名 ツノダシ
分 類 スズキ目・ニザダイ亜目・ツノダシ科・ツノダシ属
学 名 Zanclus cornutus
英 名 Moorish idol
分 布 インド洋や西太平洋など
生息環境 サンゴ礁域や岩礁域など
全 長 20~25cm 程度
別名・地方名 ハタチャビラ(奄美)、シマウオ・ヤリカタギ(高地)、その他・アミカサウオ、イトマキ、タカマツ、ノボリタテなど
備 考 背びれ・12棘40~43軟条、しりびれ・3棘33~36軟条
ツノダシはインド洋や西・中部太平洋などに分布する海水魚で、国内では千葉辺りより南に分布している。

体は丸みのあるひし形で、体高は高く、強く側扁している。
吻は円筒状に突出していて、口は小さく、全体に特徴のある体つきをしている。

両眼の前には一対の角状突起が見られ、尾びれは湾入している。
また、稚魚では円形に近い体をしているが、成長と共に吻が突き出してくる。

体色は体前半部が白く、後半部は黄色い。
体側にははっきりとした黒褐色や黒色の横帯が2本あり、尾びれも黒っぽく、後縁は黄色や白っぽい。
下顎と頭部も黒っぽく、吻の付け根は黒く縁取られたオレンジ色や黄色に見える。

背びれの第三棘が長く伸びていて、一見してハタタテダイなどとはよく似ているが、吻の形が違っている他、ツノダシの尾びれは黒く、両眼の前には角状突起があることなどで区別することが出来る。

岩礁域やサンゴ礁域に生息しているが、内湾や沿岸の浅場のほか、サンゴ礁外縁の水深180m位のところにも見られる。
時に大きな群れをつくることもあるが、成魚はふつう単独か小さな群れで生活している。
また、昼間に活動し、藻類や海綿、小型の甲殻類などを食べるが、夜になると全体に灰色かがった体色に変化する。

産卵場所などは詳しく分かっていないが、浮性卵を産卵し、仔稚魚は海流に乗ってかなりの距離を浮遊生活していると言われている。
その後、体長6cm程に成長すると岩礁域に定着するとされていて、寿命は4~5年程度と考えられている。

尚、かつてはチョウチョウウオ科に分類されていたが、現在は独立したツノダシ科に分類され、本種のみでツノダシ科ツノダシ属を形成している。
また、ツノダシはニザダイ科に近いものとされているが、ツノダシの尾柄にはニザダイに見られる棘などがない。

ツノダシは食用に利用されることもあるが、きれいな体色と特徴のある体つきから、観賞用に利用されることが多い。

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