ボラ ボラ目・ボラ科 |
![]() ![]() ![]() ![]() |
標準和名 | ボラ (鯔) | |||
分 類 | ボラ目・ボラ科・ボラ属 | |||
学 名 | Mugil cephalus | |||
英 名 | Flathead gray mullet | |||
分 布 | 世界の熱帯から温帯海域 | |||
生息環境 | 沿岸や内湾など | |||
全 長 | 80~100cm 程度 | |||
別名・地方名 | ツクラ、クチメ、イセゴイ、メジロ、エブナ、ハク、マクチ、クロメ、シロメなど | |||
備 考 | 第一背びれ・4棘、第二背びれ・8~9軟条、しりびれ・3棘8軟条 | |||
ボラは北海道より南に分布しているが、世界の熱帯から温帯海域に分布していて、北緯62度辺りから南緯57度辺りにかけて広く分布している。 体は細長くて側扁しているが、頭部背面は平たくて広く、わずかに縦扁している。 第一背びれは体の中央に位置し、尾びれは湾入している。 体色は、背側は青味を帯びたような灰色で、腹は銀白色をしている。 胸びれの基底には青い斑が見られ、体側には青色や緑色のような、暗色の細い縦線が数本走っている。 また、ボラの仲間は側線をもっていない。 ボラは脂瞼(しけん)がよく発達していて、一見するとメナダとは大変よく似ているが、ボラの脂瞼は瞳孔にかかるが、メナダの脂瞼は瞳孔にはかからないほか、メナダの上唇は下方に曲がっているが、ボラでは下方に曲がらないなどの違いがある。 また、コボラやワニグチボラなどともよく似ているが、コボラの脂瞼もボラのようには発達せず、胸びれの基底には金色の斑があるほか、ワニグチボラの胸びれ基底の上端には暗色の斑が見られ、ボラよりも体高も高い。 ボラは水深10mほどの沿岸域の浅所や内湾、河川の下流域などに生息していて、有機物や藻類などを砂泥と一緒に食べるが、多毛類や甲殻類なども食べる。 また、水深120m辺りまで生息しているほか、幼魚は河口付近で群れになって生活し、淡水域でも見られる。 内湾などで見られるものは40~50cm程のものが多いが、大きいものでは1m近くに成長する。 沿岸や河口域など飛び跳ねている姿がよく見られるが、2m程の幅を飛び跳ね、続けて跳ねていることもよく見られる。 3~4年程で成熟するが、この頃までは、川と海を行き来する生活をしているとも言われている。 自然下での寿命は5年程度と言われていて、日本近海では、10~2月頃に外洋の深場で産卵し、直径1mmほどの分離浮性卵を産む。 ボラはスズキやブリなどと同じように出世魚で、成長と共に名前が変わる。 関東では、オボコ、スバシリ、イナ、ボラ、トド、関西では、オボコ、イナ、ボラ、トドなどと、その大きさによって呼ばれている。 ボラは定置網や刺し網、引き網などで獲られ、食用に利用されている。 白身の魚で、刺身や塩焼き、鍋物や唐揚げなど、様々なものに利用され、美味しいものとされている。 汚染にも強い魚だが、ボラは砂泥と一緒に餌をとるため、地域によっては臭いがするものもあるが、水のきれいなところのものは臭いはしない。 特に、カラスミ(雌の卵巣を塩漬けしたのち乾燥させたもの)は珍味とされているほか、「ボラの臍」と呼ばれる胃壁も珍重されている。 また、ボラは小型のものでも引きが強く、釣りの対象魚にもなっているほか、多くの国で大切な食用魚になっている。 ボラ科の魚類へ / このページの先頭へ |
![]() |
![]() |
![]() |