カクレクマノミ ススズキ目・スズメダイ科 |
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標準和名 | カクレクマノミ (隠隈魚) | |||
分 類 | スズキ目・ベラ亜目・スズメダイ科・クマノミ亜科・クマノミ属 | |||
学 名 | Amphiprion ocellaris | |||
英 名 | Clown anemonefish / Ocellaris clownfish / Common clownfish | |||
分 布 | 日本や太平洋など | |||
生息環境 | 浅いサンゴ礁域など | |||
全 長 | 4~8cm 程度 | |||
別名・地方名 | イヌビなど | |||
備 考 | 背びれ・10~11棘13~17軟条、しりびれ・2棘11~13軟条 |
カクレクマノミは奄美諸島より南のほか、西部太平洋域の亜熱帯から熱帯域に分布するクマノミの仲間で、特徴的な体色と模様をしている。 体は側扁し、やや細長く、各ひれは比較的大きく丸みを帯びている。 体色はオレンジ色で、体側には目の後ろと体側中央、尾柄のところに太い白色の横帯がある。 その内の体側中央部のものは、背びれの真ん中の凹んだところを走っている。 背びれの後半部を除き、各ひれには縁取られたように見える黒色の帯が見られる。 口は吻端にあり、小さくて少し上向き加減である。 水深15m位までの浅いサンゴ礁などに群れで生息し、小型の甲殻類や動物プランクトンなどを食べる。 他のクマノミ属と同様、ハタゴイソギンチャクやセンジュイソギンチャクなどのイソギンチャク類と共生する習性がある。 ふつう、魚はイソギンチャクの棘胞毒に麻痺するが、本種はこれに対する免疫性を持っていて、大型の捕食者から身を守るために触手の中に逃げ込んで身を守る。 その代わりに、イソギンチャクはカクレクマノミの食べ残しなどを食べる他、カクレクマノミが泳ぎ回ることによって水の循環が促され、光合成が促進される恩恵を受けている。 また、本種が持つ棘胞毒に対する免疫性は生得のものでなく、幼魚の間から次第に免疫力をつけていく。 性転換することもクマノミなどと同じで、カクレクマノミもすべて雄として生まれる雄性先熟である。 群れの中の一番大きな体をしている雌が死んだりすると、体の一番大きな雄が雌に変わり、次に体の大きなものと繁殖活動を行う。 繁殖期は夏で、イソギンチャク周辺の岩などに卵を産みつける。 寿命は長く、自然下で10年程度、飼育下では20年程の寿命があると言われている。 日本の沿岸部のサンゴ礁域などでも比較的よく見られるが、食用にされることはなく、色や模様がきれいなので、観賞用として利用される。 |
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