ホッケ カサゴ目・アイナメ科 |
標準和名 | ホッケ (魚偏に花) | |||
分 類 | カサゴ目・アイナメ亜目・アイナメ科・ホッケ亜科・ホッケ属 | |||
学 名 | Pleurogrammus azonus | |||
英 名 | Arabesque greenling | |||
分 布 | 日本やカムチャッカ半島など | |||
生息環境 | 大陸棚など | |||
全 長 | 45~50cm 程度 | |||
別名・地方名 | ドモシジュウ(佐渡)、ホッキ(青森)など | |||
備 考 | 背びれ・21~23棘28~29軟条、しりびれ・27~32軟条 | |||
ホッケは茨城辺りより北の太平洋側、対馬海峡辺りよりも北の日本海側などに分布しているアイナメの仲間で、間宮海峡辺りまでの大陸側にも分布している。 千島列島からカムチャッカ半島にも見られ、カムチャッカ半島南部ではオホーツク側にも分布している。 体は長い紡錘形で、眼隔域は広い。 両顎はほぼ同じ長さをしていて、上顎の後縁は眼の前縁下に達している。 眼の上と後方には小さな皮弁があり、尾びれは湾入している。 鱗は小さな櫛鱗で、体側に5本、尾部では4本の側線がある。 体色は暗い褐色で、腹側は淡い色をしている。 体側にははっきりとしない斑模様のような暗色の横帯が見られ、幼魚では青緑色をしている。 アイナメやクジメに似ているが、ホッケには背びれに欠刻が見られないほか、しりびれに斑などがなく、尾びれも深く湾入しているので見分けることが出来る。 大きいものでは全長60cm、体重1.6kg程に成長し、寿命は12年のものが知られている。 水深100~200m程の大陸棚などの海底に生息していて、小魚やその卵、甲殻類などのほか、多毛類や軟体動物も食べる。 定着することが多いが、小さな群れをつくって回遊するものも見られる。 産卵期は9~2月で、この時期の雄はコバルト色の婚姻色をあらわす。 雄は水深15~20m程の浅い岩場の石の窪みや間などに縄張りを張り、雌が産卵したのち卵を守る習性がある。 幼魚は表層近くで群れになって生活していて、成長と共に深場に移動していき、自然下で8~9年程の寿命がある。 ホッケは大切な食用魚で、底引き網や定置網などで漁獲される。 新鮮なものは煮付けや塩焼き、揚げ物などに利用されるが、ホッケは鮮度が落ちるのが早いとされていて、広く流通しているものは開きなどの干物が多いほか、練り製品などにも利用されている。 また、アイナメなどと共に釣りの対象魚にもなっていて、春には漁港の防波堤などでも盛んに行われている。 この他、ホッケにはキタノホッケ(P.monopterygius)が知られているが、これは体側に見られる暗色の横帯がはっきりとしていることから「シマホッケ」などと呼ば れている。 ホッケよりは冷水域に生息していて、ホッケと同じように扱われ、開きなどの干物は輸入されたキタノホッケが多く利用されている。 アイナメ科の魚類へ / このページの先頭へ |