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ホクロヤッコ(クイーン・エンゼルフィッシュ) スズキ目・キンチャクダイ科



クイーン・エンゼルフィッシュ


クイーン・エンゼルフィッシュ 1

標準和名 ホクロヤッコ (クイーン・エンゼルフィッシュ)
分 類 スズキ目・スズキ亜目・キンチャクダイ科・ホラカンタス属
学 名 Holacanthus ciliaris
英 名 Queen angelfish / Blue angelfish / Golden angelfish / Yellow angelfish
分 布 西太平洋やメキシコ湾など
生息環境 サンゴ礁域や岩礁域など
全 長 30cm 程度
備 考 背びれ・14棘19~21軟条、しりびれ・3棘20~21軟条
ホクロヤッコは、アメリカ合衆国のフロリダ州からメキシコ湾、キューバやジャマイカなどのカリブ海などを経て、バハマからベネズエラ、ブラジルにかけての西太西洋に分布しているキンチャクダイの仲間で、別名・クイーンエンゼルフィッシュとも呼ばれている。

体は卵形で、強く側扁している。
口は小さく嘴状で、尾びれの後ろ縁は丸い。
背びれやしりびれの基底は長く、後ろ縁は尖ったように伸びている。

体色は黄色を帯びていて、尾びれや胸びれは鮮やかな黄色をしている。
胸びれ基部には大きな青い斑があり、背びれ、しりびれの縁も青色をしている。
頭部には、青く縁取られた黒い斑があり、これを黒子に見立てて和名が付けられているが、英名も同様で、これを王冠に見立てて「クイーン」と名付けられている。

全体に大変きれいな魚で、以前から大西洋を代表する魚として知られている。
ブルーエンゼルとはよく似ているが、頭部には王冠のように見える斑がないので、見分けることができる。
また、幼魚の体色は濃青色で白い横帯があり、頭部と胸部付近は黄色っぽい。

ホクロヤッコは、サンゴ礁域や岩礁域などに生息していて、群れはつくらず、単独やペアで生活している。
比較的浅いところで見られるが、水深70m辺りでも見られる。
主に海綿類を食べるが、クラゲやプランクトン、藻類なども食べ、幼魚は大きな魚の寄生虫なども食べる。

卵は透明の浮性卵で、15~20時間ほどで孵化するが、仔魚はよく発達しないまま生まれてくる。
しかし、卵黄嚢は2日程で吸収され、仔魚は急速に成長する。

プランクトンを食べながら、3~4週間後には15~20mm程に成長し、やがて底の方に降りていく。
大きいものでは全長45cm、体重1.5kg程に成長し、長いものでは15年程の寿命をもっている。

この他、ホクロヤッコは観賞用に利用されることがあるが、食用に利用されている。
しかし、シガテラ毒をもっていることもあるので、大型のものは注意が必要とされている。