チンアナゴ スウナギ目・アナゴ科 |
標準和名 | チンアナゴ (狆穴子、珍穴子) | |||
分 類 | ウナギ目・アナゴ亜目・アナゴ科・チンアナゴ亜科・チンアナゴ属 | |||
学 名 | Heteroconger hassi | |||
英 名 | Spotted garden eel | |||
分 布 | インド洋や西太平洋など | |||
生息環境 | サンゴ礁周辺の砂底など | |||
全 長 | 35~40cm 程度 |
チンアナゴは高知県から琉球列島、伊豆半島などの南日本のほか、インド洋、西太平洋の温帯域から熱帯域に分布するアナゴの仲間で、体はかなり細長い。 体色は淡灰色や灰色で、小さな黒い斑点が密に散らばっている。 また、鰓孔の近くには大きな黒色の斑があり、それから少し離れたところなどにも黒色の斑がある。 吻は丸く、背びれは胸びれ基底の上からはじまっている。 水深50m程度までの潮通しのよい、流れのあるサンゴ礁の縁の砂底などに生息しているが、常に頭だけを出して、体は砂の中に埋ずめて生活するという習性がある。 幼魚の間は浮遊生活を送るが、成長して底生生活をするようになると、全身を表すことはほとんどない。 警戒心が強く、チョッとしたことでもすぐに体を砂の中に埋めてしまい、遊泳するようなこともない。 移動するときは砂底を這うように移動するが、砂に潜るときは、体をくねるようにして尾の方から潜り込む。 群れをつくり一定の範囲中で生活し、動物性プランクトンを主に食べる。 餌を食べるときには、体を半分ほど砂から出して、流れてくるプランクトンを食べるが、潮の流れに合わせて体の向きを変えたりする様子は、植物が群生しているようにも見える。 また、自然下での寿命は3~5年程度と言われている。 チンアナゴの名前は、顔の感じがイヌの狆(チン)に似ているということから付けられているが、チンアナゴは「珍穴子」とも漢字表記される。 また、英名の「garden eel・ガーデンイール」は、チンアナゴが頭を出したりする様子が、庭の植物が育っていく様子を思わせることから付けられている。 チンアナゴは食用にされることはないが、ニシキアナゴなど共に観賞用などとして飼育されることも多い。 |
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