トラフグ フグ目・フグ科 |
標準和名 | トラフグ (虎河豚) | |||
分 類 | フグ目・フグ亜目・フグ科・トラフグ属 | |||
学 名 | Takifugu rubripes | |||
英 名 | Japanese pufferfish | |||
分 布 | 日本や朝鮮半島、台湾など | |||
生息環境 | 沿岸から沖合いの砂底など | |||
全 長 | 40~70cm 程度 | |||
別名・地方名 | モンフグ(大分・高知)、ゲンカイフグ(下関)、オオブタ(広島)、オオフグ(岡山)、イガフグ(富山)、その他・ホンフグ、マフグ(混称)など | |||
備 考 | 背びれ・16~19軟条、しりびれ・13~16軟条 | |||
トラフグは北海道から九州まで、日本各地に分布していて、黄海のほか台湾海峡辺りまで分布している。 国内では西日本に多く、フグの仲間の中では大型で、70cm程にも成長する。 体は所謂フグ型で、尾柄はやや側扁している。 口は小さく、上下の顎にはそれぞれ2個の歯板をもっている。 体色は白色で、体側から背側には黒色や灰黒色、緑色を帯びたような黒い斑が多数あり、背面と腹面には小さな棘が密生している。 また、胸びれ後方には、白く縁取られた大きな黒い斑がひとつある。 一見するとマフグに似ているが、トラフグの体の斑は大きく、胸びれ後方の黒い斑は、はっきりとしていて白く縁取られている。 また、トラフグの体には小さな棘が密生しているが、マフグの体表には棘などはなく、滑らかなので見分けることができる。 トラフグは沿岸から沖合いの砂底などに生息していて、底性で、甲殻類や小魚、貝類などを食べる。 産卵期は3~5月頃で、南のものほど早く、北のものは遅くなる。 水深10~50m程の砂利の多い岩場などで産卵し、卵は丸い沈性粘着卵で、1~2週間ほどで孵化する。 仔魚は産卵場所近くの汽水域などに集まり、しばらく留まった後、体長10cm近くに成長すると沖に出ていく。 自然下での寿命は10年程で、成長と共に沖に離れていき、冬は深場に落ちていく。 トラフグは延縄や底曳網で漁獲され、食用として流通している。 産地は山口県下関がよく知られているが、刺身や鍋物、焼き物や唐揚げなどに利用され、フグの中ではもっとも美味しいと言われている。 但し、トラフグは他のフグ類のようにテトロドトキシンという神経毒をもっていて、筋肉や精巣、皮膚は無毒とされているが、卵巣や肝臓は強毒、腸は弱毒とされ ているので、調理は専門家に任せたほうがよい。 また、近年は養殖も盛んに行われていて、広く流通しているが、自然分布しているものは生息数が減少している。 フグ科の魚類へ / このページの先頭へ |