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マダラ タラ目タラ科



マダラ


マダラ 1マダラ 2マダラ 3マダラ 4

標準和名 マダラ (真鱈)
分 類 タラ目・タラ科・タラ亜科・マダラ属
学 名 Gadus macrocephalus
英 名 Pacific cod
分 布 ベーリング海やオホーツク海など
生息環境 大陸棚など
全 長 40~80cmc 程度
別名・地方名 ホンダラ(福島)、アカハダ(兵庫)、その他・タラ、マイダラ、ヒゲダラ、イボダラなど
備 考 背びれ・37~57軟条、しりびれ・31~42軟条
マダラはベーリング海やオホーツク海を中心に分布している冷水性の海水魚で、単にタラとも呼ばれている。
黄海や日本海、東北地方より北の太平洋側やアラスカ、カナダの太平洋側などにも分布していて、アメリカ合衆国のロサンゼルス辺りまで見られる。

体は細長く、体の前部は太く、腹部が膨らんでいるが、後部は次第に細くなっていて側扁している。
頭部は大きくて、上顎は下顎よりも長く、下顎の先には1本のヒゲをもっている。

鱗は微小で、3基の背びれ、2基のしりびれがある。
また、体色は褐色で腹側は淡く、背側にはまだらの斑が見られる。

スケトウダラとは似た感じがするが、スケトウダラの顎は下顎が上顎よりも長くなっていて、体つきもマダラよりも細長いほか、下顎のヒゲはきわめて短く、ないものもいる。
コマイとも似ているが、体つきはマダラよりも細長く、下顎に見られるヒゲの長さは、マダラが眼の直径と同じくらいか、それよりも長いのに対して、コマイのヒゲは眼の直径と同じ程度が、それよりも短いなどの違いがある。

マダラは、水深100~400m程の大陸棚や大陸棚の斜面に生息していて、岩礁や砂泥底などで見られる。
また、水深1200m程の深場にも生息していて、昼間は海底に身を潜めている。

夜になると活動をはじめ、ヒラメ類などの魚やタコなどの軟体動物、甲殻類やワーム類などを食べ、大きいものでは120cm近くに成長する。

北海道周辺での産卵期は11~3月頃で、この時期には、群れをつくって浅いところに寄ってくる。
雌は数十万から数百万個の分離沈性卵を産卵するが、その産卵数は、魚の中ではかなり多いことが知られている。

幼魚はカイアシ類などを食べながら、1年程は沿岸の浅場で生活し、全長20cm程度に成長する。
その後成長と共に深場へ移動し、4年程で成熟する。
寿命は8年程度と言われているが、飼育下では14年程の長さがある。
また、産卵後の成魚は、盛んに餌を獲りながら次第に分散していって、初夏頃からは深場へと移動をはじめる。

タラの仲間は食用に利用されるものが多いが、マダラも大切な食用魚で、釣りやはえ縄、刺し網や底引き網などで漁獲される。
アジイワシサバなどと共に広く流通していて、鮮魚は鍋物やフライなどに利用されるが、かまぼこなどの練り製品や干物、塩漬けなどの加工製品に利用されることが多い。
また、肝臓からは肝油、卵塊からはカラスミ、雄の精巣からは白子(しらこ)がつくられる。