ビクニン

ビクニン カサゴ目・クサウオ科



ビクニン


ビクニン 1ビクニン 2ビクニン 3ビクニン 4

標準和名 ビクニン
分 類 カサゴ目・カジカ亜目・ダンゴウオ上科・クサウオ科・クサウオ属
学 名 Liparis tessellatus
英 名 Cubed snailfish
分 布 朝鮮半島から樺太など
生息環境 岸近くの岩礁域など
全 長 20~30cm 程度
備 考 背びれ・45~48軟条、しりびれ・37~40軟条
ビクニンは、朝鮮半島東岸から樺太西岸辺りにかけて分布しているカサゴ目クサウオ科に属する海水魚で、、国内では島根辺りより北の日本海側、茨城辺りより北の太平洋側や北海道沿岸などに分布している。

体は細長くて側扁しているが、頭部ややや縦扁している。
背びれとしりびれは尾びれに連続している。

胸びれは大きくて欠刻があるが、前部分は変化して、顎の下にヒゲがあるように見える。
また、鼻孔は2対で、腹びれは吸盤状になっているほか、鱗はなく、体は軟らかい。

体色は灰色や褐色を帯びたような色合いで、背面には暗褐色の斑があり、背びれやしりびれ、尾びれなどにも斑が見られる。
しかし、体色や斑紋には多くの変化があり、中には別種に見えるようなものもいる。

底性の魚で、水深200m前後に生息していると言われているが、ビクニンは、表層から水深340m辺りまで観察されている。
小型の甲殻類や多毛類などを食べ、吸盤状になった腹びれで海底や岩についていることが多い。

ビクニンは、他の魚に混じって底引き網などで獲れるが、普通は流通していない。
しかし、産地などでは食用に利用されることもあり、煮付けや鍋物、干物などに利用されている。

尚、「ビクニン」とは変わった名前だが、これは尼僧を指す比丘尼(びくに)から付けられたもので、丸い頭部や背びれとしりびれなどの様子が、法衣を着た尼僧のように見えるからだと言われている。


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