ウロコマツカサ キンメダイ目・イットウダイ科 |
標準和名 | ウロコマツカサ | |||
分 類 | キンメダイ目・イットウダイ亜目・イットウダイ科・アカマツカサ亜科・アカマツカサ属 | |||
学 名 | Myripristis botche | |||
英 名 | Blacktip soldierfish | |||
分 布 | 日本や西太平洋、インド洋など | |||
生息環境 | 沿岸の岩礁域など | |||
全 長 | 25cm 程度 | |||
備 考 | 背びれ・11棘13~15軟条、しりびれ・4棘11~12軟条 | |||
ウロコマツカサは、日本から東シナ海、南シナ海を経て、アラフラ海や珊瑚海などの西太平洋に分布しているイットウダイの仲間で、国内では高知や和歌山辺りよりも南で見られる。 また、モザンビークやモーリシャス、セイシェルのほか、ソマリアや南アフリカ共和国、インド、オーストラリア北西部などのインド洋にも分布している。 体は楕円形で側扁しているが、尾柄は細く、尾びれの後ろ縁は二叉している。 眼は大きくて吻は短く、口は上向きに開いている。 体色は薄い赤色をしているが、白っぽく見えることもある。 また、尾びれ上下両葉の端や背びれ、しりびれの端は黒っぽい色をしている。 同科のアカマツカサの背びれやしりびれの端はしばしば黒っぽく、一見すると似ているが、アカマツカサの鰓蓋膜と胸びれ基部の黒色帯はふつう繋がっておらず、背びれやしりびれの先の黒斑もウロコマツカサのようにはっきりとしていない。 ナミマツカサとも似ているが、ナミマツカサの胸びれ腋部には小さな鱗があるが、ウロコマツカサでは見られないなどの違いがある。 また、クロオビマツカサとは、尾びれ上下両葉の端や背びれ、しりびれの端が、ウロコマツカサでは黒っぽい色をしている。 しかし、いずれも互いによく似ているほか、個体差などもあって、判別するのは難しい。 ウロコマツカサの側線有孔鱗数は27~29、鰓耙数は32~38とされているが、これらも多くが重複している。 ウロコマツカサはサンゴ礁域や岩礁域に生息し、多くはペアで見られるが、時に群れをつくることもある。 水深25m辺りから水深70m辺りまで見られ、昼間は岩陰や岩穴などに隠れていて、主に夜間に活動する。 小魚や甲殻類を食べ、大きいものでは30cm程に成長する。 ウロコマツカサは、他の魚と共に釣りや刺し網などで獲られ、食用に利用される。 広く流通することはないが、アカマツカサなどと同様、刺身や汁もの、煮付けなどに利用され、美味しいと言われている。 但し、鱗は硬く、調理はしづらい。 イットウダイ科の魚類へ / このページの先頭へ |