ゴンズイ ナマズ目・ゴンズイ科 |
標準和名 | ゴンズイ (権瑞) | |||
分 類 | ナマズ目・ゴンズイ科・ゴンズイ属 | |||
学 名 | Thamnaconus modestus | |||
英 名 | Marine catfish | |||
分 布 | 太平洋、インド洋など | |||
生息環境 | 海岸に近い岩礁域など | |||
全 長 | 10~20cm 程度 | |||
別名・地方名 | ギギ(四国)、ゴズ(三重)、ウグ(愛媛・和歌山)、グキウオ(鹿児島)、その他・ウミギギ、ウミナマズ、カラコ、ギンギ、グング、ゴンジなど | |||
備 考 | 第1背びれ・1棘5軟条、第2背びれ・80軟条、しりびれ・68~80軟条 | |||
ゴンズイは本州中部より南の沿岸部に分布しているナマズの仲間で、同属のものは太平洋、インド洋にも分布している。 体は細長く、頭部は縦扁し、後部は側扁している。 口には8本のひげがあり、第一背びれと腹びれは小さく、ナマズに似た体つきをしているが、第ニ尾びれとしりびれは長く、一緒になって尾びれを形成している。 体色は茶褐色や黒褐色などで、体側には黄色い二本の縦縞がある。 鱗はなく、体は粘液で覆われている。 第一背びれと胸びれには棘があり、この棘には毒があって、刺されると激痛が走る。 また、この毒はゴンズイが死んだ後も残るので、無闇に触ったりすると危険である。 海岸に近い浅い岩礁域や港湾などに群れで生息し、昼間は岩陰などに隠れていることが多い。 夜になると群れを解いて、小魚や小動物を食べるが、ゴンズイは大きさの揃ったもの同士が集まって「ゴンズイ玉」という球状の塊をつくって身を守る習性があり、幼魚のときはガンガゼ(ウニの仲間)の棘の間で群れになっている事もある。 産卵期は5~8月で、丸くて浅い産卵床をつくる。 ゴンズイは地方によって「ギギ」や「ググ」などとも呼ばれるが、これは胸びれの棘を骨とすり合わせて出す音からつけられている。 また、ゴンズイという名前はミツバウツギ科の植物に見られるが、両者の名前の由来関係などは分っていない。 白身で美味しい魚とされているが、棘には毒があることなどもあり、ほとんど流通はしていない。 しかし、地域によっては好んで食べられ、蒲焼や吸い物にされる。 夜間の波止釣りでも釣れるが、料理する前には必ず鋏などで棘を取り去るようにするなど、注意が必要である。 ゴンズイ科の魚類へ / このページの先頭へ |