ハナオコゼ アンコウ目・カエルアンコウ科 |
標準和名 | ハナオコゼ (花虎魚) | |||
分 類 | アンコウ目・カエルアンコウ科・ハナオコゼ属 | |||
学 名 | Histrio histrio | |||
英 名 | Sargassum fish | |||
分 布 | 世界の温帯から熱帯域など | |||
生息環境 | 流れ藻などについた生活など | |||
全 長 | 15~20cm 程度 | |||
別名・地方名 | アンコ、ウミガエル、ハツ、ヤマノカミ、モクキンギョなど | |||
備 考 | 第一背びれ・3離棘、第二背びれ・11~13軟条、しりびれ・7~13軟条 | |||
ハナオコゼは世界の温帯から熱帯域にかけての暖かい海に分布していて、北アメリカやアフリカ西海岸辺りの大西洋では特に多く生息している。 また、インド洋のほか、日本各地を含む太平洋にも生息しているが、東太平洋では少ないとされている。 体は強く側扁していて、体表はザラザラしている。 眼は小さく、皮膚には多くの皮弁があり、吻端にも皮弁が見られる。 口は大きく、斜め上に開いていて、上顎の後縁は眼の中央下に達している。 また、鰓孔は胸びれの後下方にある。 体色は、黄色や淡黄色などの明色に黒褐色や茶色などの暗色の斑が散在しているが、体色には変化が多い。 各鰭にも斑や縞模様などが見られるが、胸びれはよく発達していて、海藻にしがみ付いたりすることができる。 また、体色は周囲の色に合わせて、ある程度は変化させることができるほか、体色や体の皮弁は擬態の役目を果たしていて、海草についていると見つけるのが難しい。 多くはホンダワラなどの流れ藻や浮き漁礁などについて生活していて、水深2~10m程度の沿岸からやや沖合にかけて見られるが、水深50m辺りでも観察されている。 単独で生活しているが、浮遊海藻などでは複数のものが緩いグループをつくっていることもある。 小魚や甲殻類などを食べるが、頭部にある皮弁は疑似餌の役目を果たしていて、近づいてきた獲物を素早く捕らえる。 瞬時のうちに口は大きく開き、ハナオコゼは自分と同じほどの大きさの魚も食べることができる。 また、胸びれと腹びれを使って、ゆっくりと歩くようにして移動するが、獲物を捕らえるときは鰓穴から水を噴射し、勢いよく飛び掛ることもできるほか、ハナオコゼは貪欲で、共食いをすることも知られている。 ハナオコゼはふつう食用に利用されることはないが、時に観賞用に利用されることがある。 尚、「オコゼ」と名前についているが、カサゴ目・フサカサゴ科ではなくアンコウ目・カエルアンコウ科に属している。 |