カエルアンコウ アンコウ目・カエルアンコウ科 |
標準和名 | カエルアンコウ (蛙鮟鱇) | |||
分 類 | アンコウ目・カエルアンコウ科 | |||
学 名 | Antennarius striatus | |||
英 名 | Trilobate frogfish | |||
分 布 | 世界の温帯から熱帯域 | |||
生息環境 | 浅い岩礁域など | |||
全 長 | 10~20cm 程度 | |||
別名・地方名 | イザリウオ、アケジロ、アゴアンコ、サンボテなど | |||
備 考 | 第一背びれ・3離棘、第二背びれ・11~12軟条、しりびれ・7軟条 | |||
カエルアンコウは、北緯43度辺りから南緯50度辺りにかけての世界の温帯から熱帯の海域に広く分布していて、特に大西洋や西太平洋に多く見られる。 国内では本州中部辺りから南に分布しているが、太平洋ではハワイ諸島などの中部太平洋でも見られる。 また、紅海を含むインド洋にも分布している。 分布域が広いこともあって、体色や形態の変化が大きく、近年では同種とされているものも、以前は何種類かに別けられていた。 体は卵型で、眼は極めて小さいが、口は大きく、斜め上に開いている。 体には小さな棘や皮弁が密生していて、この内、吻上にあるものはふつう長い触手となっている。 第一背びれは三本に分かれているが、体全体は海底の岩などのように見える。 体色は変化が大きく、白色やオレンジ色、赤色や黄色のもの、斑や縞模様があるものなど、実に様々だが、黄色から灰褐色のものが多い。 また、第二背びれやしりびれ、尾びれには、暗色の斑が散在している。 水深10~40m位までの浅い岩礁域などに生息しているが、時に水深200m程のところでも見られる。 底性で砂泥底に多く見られるが、遊泳はほとんどしない。 しかし、胸びれの筋肉はよく発達していて、これを前足のように使って海底を移動することができる。 動かずにじっとしていることが多く、獲物をとるときは、吻上の触手を擬餌に見せかけて、近寄ってきた小魚や甲殻類などを丸呑みにする。 産卵期は地域によって差があるが、卵は「ベール」と呼ばれるゼラチン質で包まれた帯状の中に産み出される。 また、カエルアンコウはフグの仲間のように、体を膨らませることが観察されている。 カエルアンコウは他の魚に混じって底曳網や定置網などで漁獲されるが、食用に利用されることはないが、形態が特徴的なことから、観賞用に利用されることがある。 |