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ホッキョクイワナ (アークティックチャー) サケ目サケ科



ホッキョクイワナ


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標準和名 ホッキョクイワナ (アークティックチャー)
分 類 サケ目・サケ科・サケ亜科・イワナ属
学 名 Salvelinus alpinus
英 名 Arctic char
分 布 北極海や北太平洋、北大西洋など
生息環境 沿岸域など
全 長 40~50cm 程度
別名・地方名 アルプスイワナなど
備 考 背びれ・4~5棘8~16軟条、しりびれ・3~4棘7~15軟条
ホッキョクイワナは北極海や北太平洋、北大西洋などの冷水域に分布しているサケの仲間で、英名のままアークティックチャーと呼ばれることもある。

主にスカンジナビアのボスニア湾からバルト海を経て、黒海やイギリス、ノルウェー、アイスランド、グリーンランド南部などの沿岸などのほか、カナダのセントローレンス湾からアメリカ合衆国のメーン州辺りにかけても分布している。

体は細長く、頭部は丸みを帯びていて、尾びれはやや深く湾入している。
体色は背部が暗褐色で、腹部は淡い色をしているが、緑色を帯びているものなども見られ、成長の段階や生息地、雌雄などによっても変化がある。
若いものは体側に11本程のパーマークが見られるが、成長と共に消失する。

沿岸に生息し、ほかのサケの仲間のように川を上るが、ホッキョクイワナには一生を河川や湖などで過ごす陸封型のものも見られる。
陸封型のものは高い山地の湖などにも生息していて、標高2500m程のアルプスの湖などにも生息していることから、別名・アルプスイワナなどと呼ばれることもある。
また、河川遡上型のものは多くの時間を海で過ごすが、沿岸の水深30~70m程のところに多く見られる他、汽水域でも見られる。

産卵期は9~11月頃で、湖の浅場の岩底や流れの緩やかな河川の砂利底などに産卵する。
この時期の雄は婚姻色が現れ、体が黒ずみ、腹部や胸びれ、腹びれ、しりびれは鮮やかなオレンジ色や赤色になる。

幼魚は5~7年程は河川で生活し、体長が15~20cm程度に成長すると川を下っていく。
小さなものはプランクトンを主に食べるが、成魚では魚やエビ、カニなどの甲殻類を食べる。

ホッキョクイワナは食用に利用され、焼き物や揚げ物などのほか、燻製や缶詰などにも利用される。
このほか、大きいものは全長が1mを超え、体重が15kg程になるものも見られ、40年の寿命をもったものが知られている。
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