アカオビハナダイ ススズキ目・ハタ科 |
標準和名 | アカオビハナダイ | |||
分 類 | スズキ目・ハタ科・ハナダイ亜科 ・ナガハナダイ属 | |||
学 名 | Pseudanthias rubrizonatus | |||
英 名 | Red-belted anthias | |||
分 布 | 日本や西太平洋、インド洋など | |||
生息環境 | 岩礁域やサンゴ礁域など | |||
全 長 | 10~12cm 程度 | |||
備 考 | 背びれ・10棘16軟条、しりびれ・3棘7軟条 |
アカオビハナダイは日本から東シナ海、南シナ海を経て、アラフラ海や珊瑚海などにかけての西太平洋に分布しているハタ科の海水魚で、国内では相模湾辺りから南で見られる。 また、インド洋でも見られ、アンダマン海からインドネシア南岸、オーストラリア西岸にかけて分布している。 体は長い楕円形で側扁し、背びれの基底は長い。 上顎の後ろ縁は眼の後端に達していて、雄では、尾びれの上下の先が糸状に伸びる。 体色は全体に赤っぽく、雌は体側中央部辺りに幅広い濃赤色の斑がある。 雌には斑がないが、雌雄いずれも、眼の下には光によっては青色にも見えるピンク色の細い筋がある。 一見して、ケラマハナダイとは大変よく似ているが、アカオビハナダイの雄の体側には、はっきりとした濃赤色の斑があり、背びれの棘条中央部には、ケラマハナダイに見られる濃赤色の斑がない。 しかし、雌では見分けづらく、ふつうアカオビハナダイの雌の尾びれは上下両葉の先のみが赤く、斑のように見えるのに対して、ケラマハナダイの雌の尾びれは、尾びれの後ろ縁全体が赤いなどとされているが、個体差などもあるので、側線下方横列鱗数(アカオビハナダイは16~17、ケラマハナダイでは18~19)などを頼るほうがよい。 また、スミレナガハナダイとも似ているが、スミレナガハナダイの体側の斑は紫色で、四角い形をしている。 アカオビハナダイは水深10~60m辺りの岩礁域やサンゴ礁域など生息していて、動物プランクトンや小型の甲殻類などを食べる。 小さな群れを作って生活しているが、時に水深130m辺りでも見られ、幼魚は港湾などでも見られる。 このほか、アカオビハナダイは雌性先熟の性転換を行い、仔魚はすべて雌として生まれる。 群れの中の雄がいなくなったりした場合、体の一番大きい雌が雄へと性転換を行い、群れを維持していく。 アカオビハナダイは体が小さいこともあり、食用に利用されることは少ないが、体色が綺麗なことから、観賞用などに利用されることがある。 |
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