サツキハゼ ススズキ目・クロユリハゼ科 |
標準和名 | サツキハゼ (五月鯊) | |||
分 類 | スズキ目・ハゼ亜目・クロユリハゼ科・サツキハゼ属 | |||
学 名 | Parioglossus dotui | |||
分 布 | 日本や韓国など | |||
生息環境 | 浅い内湾や汽水域など | |||
全 長 | 4~5cm 程度 | |||
備 考 | 第一背びれ・6棘、第二背びれ・1棘16~18軟条、しりびれ・1棘16~18軟条 |
サツキハゼは房総半島辺りより南に分布する小型魚で、日本海側では石川辺りより南で見られるほか、八重山諸島や済州島などにも分布している。 体は細長く、全体に強く側扁している。 口は斜めについていて、下顎は上顎よりも長い。 下顎の前部には大きな歯があり、その後に小さな歯が1列に並んでいる。 下の先は丸く、鱗は小さな円鱗で、腹びれは吸盤状に癒合していない。 体色は淡い緑褐色のような感じで、体側中央には、吻から尾びれの基底にかけて暗色の縦帯が見られる。 また、尾びれ基底から尾びれにかけては、はっきりとした黒色の細長い斑がある。 この斑はよく似たベニツケサツキハゼにも見られるが、ベニツケサツキハゼの黒斑は丸くなっている。 サツキハゼは浅い内湾や汽水域に生息しているが、汽水域から河口に隣接する海域や岩礁のある海岸などでも見られ、岸近くの中層から表層を群れで泳ぎ、プランクトンなどを食べる。 この他、港湾などでも見られ、カキ殻等が多く付着した環境を好み、退潮時には岩陰や岸壁についたカキ殻などに潜んでいて、上げ潮になると活発に動き出す。 和名は体色が5月頃の新緑を思わせることから付けられているが、近年は生息数が減少していて、自治体によっては絶滅危惧種や準絶滅危惧種などに指定されている。 また、産卵期は7~9月頃と言われているほか、ふつう食用に利用することはないが、観賞用に利用されることがある。 尚、サツキハゼが属するクロユリハゼ科は、オオメワラスポ科クロユリハゼ亜科が科として独立したもので、クロユリハゼ属、サツキハゼ属、ハタタテハゼ属、タンザクハゼ属、カグヤハゼ属などの5属から形成されている。 |
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