ムツ ススズキ目・ムツ科 |
標準和名 | ムツ (魚辺に陸) | |||
分 類 | スズキ目・スズキ亜目・ムツ科・ムツ属 | |||
学 名 | Scombrops boops | |||
英 名 | Japanese bluefish / Gnomefish | |||
分 布 | 日本や東シナ海など | |||
生息環境 | 沿岸の岩礁域など | |||
全 長 | 50~100cm 程度 | |||
別名・地方名 | クジラトオシ(福岡)、メバリ(長崎)、ムツゴロウ(鹿児島・混称)、クルマチ(沖縄)、モツ(高知)、ムツメ(神奈川)、オキムツ、カラズ(富山)、ロクノウオ(仙台)、その他・カラス、カムチャッカ、ヒムツなど | |||
備 考 | 第一背びれ・8棘、第二背びれ・1棘12~14軟条、しりびれ・3棘11~13軟条 |
ムツは北海道以南より鳥島、東シナ海などに分布している大型の海水魚で、大きいものでは全長1mを超えるものも見られる。 体は紡錘形で側扁し、眼は大きい。 吻端は尖り、下顎は上顎よりも長い。 鱗は大きい円鱗で、尾びれの後縁は深く切れ込んでいる。 体色は、成魚では紫色を帯びた黒色のような感じで腹面は淡いが、幼魚では赤味を帯びていて、赤褐色や黄褐色をしている。 また、口内も成魚では黒いが、幼魚では白い。 一見してクロムツと似ているが、ムツの側線有孔鱗数は50~57で、クロムツの59~70よりも少なく、クロムツの成魚の体色は黒褐色をしている。 沿岸から沖合いの300~500m程の深場の岩礁域で群れで生活しているが、それよりも深いところでも見られ、大陸棚の斜面などに多い。 下顎には鋭い犬歯状の歯が並び、魚類のほか甲殻類やイカ類、ゴカイ類なども食べる。 産卵期は10~3月頃で、この頃には水深100m位に移動する。 卵は浮性卵で、稚仔魚は沿岸の表層を浮遊しているが、幼魚は磯の水路や浅い藻場などで見られる。 成長と共に深場に移動し、3年程で40cm程に成長し成熟すると言われている。 ムツは底引き網などで獲られ、食用として流通している。 白身の魚で、鍋物や塩焼き、刺身、煮付けなど、様々な料理に利用され、冬には特に美味しいとされている。 また、ムツは大型魚であるため、一般の釣りの対象魚としても人気があり、幼魚は防波堤などでも釣れる。 |
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