ユゴイ ススズキ目・ユゴイ科 |
標準和名 | ユゴイ (湯鯉) | |||
分 類 | スズキ目・スズキ亜目・ユゴイ科・ユゴイ属 | |||
学 名 | Kuhlia marginata | |||
英 名 | Dark-margined flagtail / Spotted flagtail | |||
分 布 | 日本や西太平洋、インド洋など | |||
生息環境 | 河川の中流域から汽水域など | |||
全 長 | 20~25cm 程度 | |||
別名・地方名 | ミキュウ(奄美・沖縄)など | |||
備 考 | 背びれ・10棘10~12軟条、しりびれ・3棘11~12軟条 |
ユゴイは日本から東シナ海を経て、フィリピンやインドネシア、アラフラ海や珊瑚海、ミクロネシアなどの西太平洋に分布している比較的淡水生の魚で、国内では紀伊半島や沖縄などの南日本で見られる。 また、ソロモン諸島やフィジーなどにも分布していて、アンダマン諸島などのインド洋東部にも分布している。 体は長い楕円形で強く側扁し、眼は大きくて眼径は吻長よりも長い。 尾びれは二叉し、背びれには深い欠刻が見られる。 体色は銀白色で、背側はやや緑色を帯びたような色に見える。 頭部上方には黒っぽい斑模様があり、体側背側の鱗は黒く縁取られている。 背びれやしりびれ、尾びれの後ろ縁などは黒っぽく、その外側は白い色をしている。 また、背びれやしりびれ、尾びれには淡いオレンジ色の斑があり、眼の上方半分もオレンジ色をしている。 同科のオオクチユゴイと似ているが、ユゴイはオオクチユゴイほど大きくならず、尾びれはより深く湾入していて、上下両葉にオレンジ色の斑が見られる。 また、ギンユゴイとも、尾びれの様子で見分けることができる。 ユゴイは河川の中流域から汽水域にかけて生息していて、ふつうは群れで生活している。 水深1.5~3m程のところに多く、岩や砂利などが多く、流れのある日当たりのよいところを好む。 また、仔魚は海で生活し、潮だまりなどでも見られる。 成魚は小型の甲殻類や魚類のほか、水生昆虫や落下昆虫などを食べ、地域によっては食用に利用されている。 この他、ユゴイは「コイ」と名前についているが、スズキ目ユゴイ科に属している。 以前、静岡県伊東市の浄ノ池で温泉が湧出し、本種が繁殖して多く見られたことから「湯鯉(ユゴイ)」と名付けられている。 また、当時は国の天然記念物に指定されていたが、その後生息が確認されていないため、1982年に指定は解除されている。 |
●ユゴイ科の魚類ヘ ●このページの先頭へ |