ヘラヤガラ ストゲウオ目・ヘラヤガラ科 |
標準和名 | ヘラヤガラ (篦矢柄) | |||
分 類 | トゲウオ目・ヨウジウオ亜目・ヘラヤガラ科・ヘラヤガラ属 | |||
学 名 | Aulostomus chinensis | |||
英 名 | Chinese trumpetfish | |||
分 布 | インド洋や太平洋など | |||
生息環境 | 沿岸の岩礁域やサンゴ礁域など | |||
全 長 | 60~80cm 程度 | |||
別名・地方名 | コーサーイユ(沖縄)、タツノエ(高地)、カクヤガラ(和歌山)など | |||
備 考 | 背びれ・8~12棘24~27軟条、しりびれ・26~29軟条 |
ヘラヤガラは、日本を含む西太平洋から、ハワイ諸島やライン諸島などの中部太平洋、アメリカ西海岸などの東太平洋まで、太平洋に広く分布しているトゲウオ目の海水魚で、国内では、相模湾辺りより南で見られる。 インド洋にも広く分布していて、ベンガル湾やアラビア海を含み、オーストラリア西海岸からアフリカ東海岸まで広く分布している。 体は細長くて側扁していて、吻も長くて側扁している。 口は吻先にあり、下顎は上顎よりも長く、前端部下面にはヒゲがある。 背びれの棘は離れていて、軟条部はしりびれと相対していて、体の後半についている。 鱗は微小な櫛鱗をしているが、頭部に鱗はない。 尾柄も細くて長く、尾びれの後ろ縁は丸い。 また、側線は体側の中央部をほぼ直線的にはしっている。 体色は灰色や茶色、濃緑色などをしているが、全体が黄色のものや斑や縞があるものなど変化があり、環境に合わせて体色を変えることができるとも言われている。 ふつうは尾びれの上下に黒い斑が見られるが、ひとつのものや、黒斑がないものもいる。 ヘラヤガラは沿岸の岩礁域やサンゴ礁域に生息し、甲殻類や小型の魚類などを食べる。 比較的浅場で見られるとされるが、水深120m辺りでも観察されていて、大きいものでは1m近くに成長する。 獲物は長い吻で吸い込むようにして捕らえるが、ゆったりと泳ぐ大きな魚の陰に隠れて近寄ったり、海草などの間で逆立ちして擬態のようなことをする習性が知られている。 ヘラヤガラは、他の魚などに混じって定置網などで獲られるが、ふつうは食用に利用することはない。 白身の魚で、汁ものや塩焼き、煮つけなどにすると美味しいと言われているが、骨が多く可食部が少なく、半分ほどは食べられないと言われている。 |
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