カライワシ

カライワシ カライワシ目・カライワシ科



カライワシ


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標準和名 カライワシ
分 類 カライワシ目・カライワシ科・カライワシ属
学 名 Elops hawaiensis
英 名 Hawaiian ladyfish / Pacific ladyfish
分 布 太平洋やインド洋など
生息環境 沿岸や汽水域など
全 長 30~60cm 程度
備 考 背びれ・23~27軟条、しりびれ・14~18軟条
カライワシは日本から東シナ海、南シナ海、インドネシアを経てオーストラリアのグレートバリアリーフやミクロネシア、ハワイ諸島などの太平洋の西・中部域に分布していて、アンダマン諸島からオーストラリア西部沿岸にかけての東インド洋にも分布している。
温帯域に生息する回遊魚で、国内では千葉や富山辺りより南に分布している。

体は細長くてやや側扁し、尾びれは深く切れ込んでいる。
体色は背面が暗い青色で、腹面は銀白色をしている。

眼には脂けんがあり、口は大きくて、上顎は眼の後端よりもさらに伸びている。
背びれや腹びれ、しりひれの基底は短く、全ての鰭には棘がない。
また、側線は完全で、鱗は小さい櫛鱗をしている。

沿岸性の回遊魚で、水深30m位までの沖合いの表層を泳いでいるが、汽水域などでも見られ、若魚はしばしば河川の下流域でも見られる。

小魚や小型の甲殻類などを食べ、普通は50cm程だが、大きいものでは全長1.2m、体重が10kg程に成長するものもいる。

カライワシは「イワシ」と名前についているが、マイワシなどのようにニシン目に属するのではなく、カライワシ目に属し、ウナギ目の魚類などと同じようにレプトケパルス型幼生期(葉形仔魚)を経ることが知られている。

産卵は沖合いで行われると考えられているが、産卵場所などは分かっていない。
しかし、台湾の西海岸の幾つかの河川などでは、10月にレプトケパルス型幼生が発見されている。

釣りなどであがったりするが、小骨が多いこともあり、国内ではふつう食用に利用されることはない。
また、カライワシは汽水域にある養魚池などに入ってくることがあり、仔魚への食害を及ぼすことがある。


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