マツカワ

マツカワ カレイ目・カレイ科



マツカワ


マツカワ 1マツカワ 2マツカワ 3マツカワ 4

標準和名 マツカワ (松皮・松川)
分 類 カレイ目・カレイ亜科・カレイ科・マツカワ属
学 名 Verasper moseri
英 名 Barfin flounder
分 布 オホーツク海や日本など
生息環境 大陸棚の砂底や泥底など
全 長 50~70cm 程度
別名・地方名 ヤマブシ・アブラガレイ(いずれも富山)、バカハダ・ハダガレイ(いずれも宮城)、タカガレイ・ヤマブシガレイ(いずれも北海道)、その他・タカノハ、ムギガレイ、クロスジガレイなど
備 考 背びれ・76~87軟条、しりびれ・53~68軟条
マツカワは、カムチャッカ半島から千島列島などのオホーツク海や日本海、北日本の太平洋側などに分布しているカレイの仲間で、大きいものでは70cmを超える程に成長する。

体は、所謂「カレイ型」で、著しく縦扁した卵円形で体高が高い。
口は大きく、眼の中央下まで達している。
側線は胸びれの上方で著しく曲がっていて、尾鰭の後端は丸い。
また、眼のある側の鱗は櫛鱗で?がれにくく、これが松の樹皮のような感じを与えることから、「マツカワ」の和名が付けられている。

体色は暗褐色で、乳白色の斑が散在している。
眼のない側は、雌では白っぽいが、雄では赤っぽい黄色のような色をしていて、雌雄共に小さな黒い斑が散在している。

背びれやしりびれは黄褐色で、黒色の横帯が何本か見られる。
一見すると近縁種のホシガレイとはよく似ているが、ホシガレイの斑は不明瞭で丸みを帯びているのに対して、マツカワの背びれやしりびれの斑は帯状で、鰭の外縁まで通っている。
また、この横帯の様子が鷹の羽に似ていることから、マツカワは「タカノハ」や「タカガレイ」などの別名で呼ばれることもある。

マツカワは大陸棚の砂底や泥底などに生息し、 暖かい時期には水深200m辺りまでで見られるが、寒い時期には深場に移動し、水深900m辺りでも見られる。
多毛類や甲殻類、貝類などを食べるが、大きいものは小魚なども食べる。

北海道での産卵期は11~1月頃と言われていて、体はふつう雌の方が大きくなる。

マツカワは刺し網や底曳網などで獲られ、食用に利用されている。
刺身や煮付け、揚げ物などに利用され、大変おいしいものとされているが、近年は天然のものが少なく、養殖や種苗放流も行なわれている。


カレイ科の魚類へ / このページの先頭へ