カワハギ フグ目・カワハギ科 |
標準和名 | カワハギ (皮剥) | |||
分 類 | フグ目・カワハギ科・カワハギ属 | |||
学 名 | Stephanolepis cirrhifer | |||
英 名 | Thread-sail filefish | |||
分 布 | 日本から東シナ海 | |||
生息環境 | 主に沿岸の岩礁域など | |||
全 長 | 25cm 程度 | |||
別名・地方名 | ハゲ(関西)、スブタ(名古屋)、ツノコ(鹿児島)、ゲバ(神奈川)、センバ・コオモリ(島根)、その他・アオモチ、マルハゲ、ホンハゲ、メンボウ、マサカリなど | |||
備 考 | 第1背びれ・1棘、第2背びれ・29~35軟条、しりびれ・29~34軟条 | |||
カワハギは北海道より南から東シナ海にかけて広く分布し、ウマヅラハギなど共に、食用としても大切な魚である。 体は著しく側扁し、体色は灰褐色や淡褐色などをしている。 体側には不規則な暗褐色の斑があり、中には縦縞になっているように見えるものもいる。 体高は高く、第二背びれとしりびれ、尾びれは比較的大きく、尾びれの後縁は丸い。 また、第1背びれは眼の後縁の上辺りにあり、太くて短い棘状になっている。 腹びれにも一本の短い棘があるが、これは動かすことができる。 外敵などに対しは背びれの棘を立てて威嚇するが、この時、体側の斑もはっきりとして濃くなる。 雄の第二背びれの第二軟条は糸状に伸びるものが多いが、雌では伸びない。 吻は突き出したような感じで、口は吻先にあって小さいが、頑丈な歯をもっている。 沿岸近くの浅場から水深100m位までの岩礁と砂地のまじったような所に多いが、時には水深200m位のところにも生息している。 小型の甲殻類や環形動物などの動物質を食べるが、貝やウニなども頑丈な歯で噛み砕いて食べてしまう。 砂底に隠れている餌などは、口に水を含んで砂に吹き付けて探し出すが、カワハギはクラゲなども食べる。 夜になると、口を海草に付けて、ぶら下がるようにして眠る習性がある。 産卵期は5~8月で、砂底に沈性の粘着卵を産む。 稚魚は流れ藻や浮遊物に付いて生活し、成長するにつれ沖合いの岩礁域などで生活するようになる。 カワハギの鱗は小さな棘状になっていて、皮は厚くてザラザラしていることから、英名はfilefish(やすり魚)とも呼ばれる。 この皮は手で簡単に剥ぐことが出来、皮を剥いで料理する事から「カワハギ」と呼ばれているのはよく知られているが、カワハギは白身でかなり美味しいものとされ、定置網や刺し網で漁獲され、刺身や煮付け、ちり鍋などにされる。 肝臓も美味しいとされていて、肝臓の大きさが値段を決めるとも言われている。 また、カワハギは船釣りのほか、漁港や防波堤などでの釣りの対象魚でもあるが、小さい口でうまく餌だけをとるので釣り上げるのはなかなか難しく、「餌とり名人」などと呼ばれている。 カワハギ科の魚類へ / このページの先頭へ |