ウマヅラハギ

ウマヅラハギ フグ目・カワハギ科



ウマヅラハギ


ウマヅラハギ 1ウマヅラハギ 2ウマヅラハギ 3ウマヅラハギ 4

標準和名 ウマヅラハギ (馬面剥)
分 類 フグ目・カワハギ科・ウマヅラハギ属
学 名 Thamnaconus modestus
英 名 Black scraper / Filefish
分 布 日本から朝鮮半島、南シナ海など
生息環境 主に沿岸の岩礁域など
全 長 25~30cm 程度
別名・地方名 ウマヅラ(東京・和歌山)、コウグリ(新潟)、バクチコキ(富山)、オキアジ(鳥取)、ツノギ(岡山)、その他・ナガベコ、バクチ、オキメンボウなど
備 考 第1背びれ・1棘、第2背びれ・33~38軟条、しりびれ・33~36軟条
ウマヅラハギは北海道より南の日本近海から東シナ海、南シナ海にかけて分布するカワハギの仲間で、吻が長く、馬の顔を思い起こさせることから「ウマヅラハギ」と呼ばれている。

体は強く側扁しているが、カワハギに比べるとやや細長い楕円形で、吻も丸みを帯びて長く突き出している。
体色は青味がかった灰色で、鰭は青緑色をしているが、個体差があって、褐色や黒っぽいものも見られる。
また、体側には不規則な暗色の斑が見られるものも多い。
口は小さくて吻端にあり、鱗はじゅう毛状で全身をおおっている。

カワハギと同様、第1背びれの棘は長く、眼の後縁の上にあるが、第二背びれの軟条は伸びることはない。
また、腹びれにも棘があるが、この棘はカワハギのように動かすことはできない。

カワハギよりも比較的沖合の深い場所に生息し、砂泥質の海底を好む。
エビやカニなどの小型の甲殻類やゴカイ類などを主に食べるが、カワハギと同様、貝類なども硬い歯で砕いて食べる他、クラゲなども食べる。

産卵期は5~7月で、粘着性のある沈性卵を産む。
幼魚の間はカワハギの幼魚と同じで、流れ藻や浮遊物に隠れて水面近くを泳いでいる。

カワハギと同様おいしい魚とされ、定置網や刺網、底びき網などで漁獲される。
ウマヅラハギの皮も簡単に手で剥がすことができ、刺身や煮つけ、鍋物などにされるほか、肝臓が珍味とされる事もカワハギと同じである。

ウマヅラハギ、カワハギともにフグに近縁であるため、肉質もフグに似ているが、ウマヅラハギは干物としても利用されている。
また、釣りの対象魚でもあるが、マダイやハナダイなどと一緒に釣れることも多い。


カワハギ科の魚類へ / このページの先頭へ