グリーン・ソードテール (ツルギメダカ) カダヤシ目・カダヤシ科 |
標準和名 | グリーン・ソードテール(ツルギメダカ) | |||
分 類 | カダヤシ目・カダヤシ亜目・カダヤシ科 | |||
学 名 | Xiphophorus hellerii | |||
英 名 | Green Swordtail | |||
分 布 | メキシコやグアテマラ、ホンジュラスなど | |||
生息環境 | 河川や湖沼、汽水域など | |||
全 長 | 雄で14cm程度、雌で16cm程度 | |||
備 考 | 背びれ・11~14軟条、しりびれ・8~10軟条 | |||
グリーン・ソードテールは、メキシコやグアテマラ、ホンジュラスやベリーズなどに分布している淡水性の魚で、同属の X. clemenciae(Yellow
swordtail) や X. montezumae(Montezuma swordtail)などと共に、単にソードテールと呼ばれている。 カダヤシと同じカダヤシ目・カダヤシ科に属しているが、雄の尾びれ下部が剣のように伸びることから名前が付けられていて、和名ではツルギメダカと呼ばれている。 体は細長く、頭部は縦扁しているが、体は側扁している。 吻は短いが眼は大きく、背びれやしりびれなどに棘条はない。 また、雌の方が体は大きいが、尾びれ下部は雄のように伸びない。 体色は、背側が緑色を帯びていて、体側には眼の後方から尾びれの基底まで、側線に沿って赤色やオレンジ色の縦筋がある。 また、背びれや、時には尾びれにも斑点が見られる。 成魚は流れのある河川や小川などに多く、水生植物が繁茂しているところを好む。 しかし、グリーン・ソードテールは幅広い環境で見られ、流れの緩やかなところや池や湖、運河などにも生息していて、時に汽水域でも見られる。 雑食性で、水生昆虫や落下昆虫、小型の甲殻類や水生植物などを食べる。 卵胎生の魚で、雌は仔魚を産むが、生まれたときはすべて雌で、成長過程で半数ほどが雄に性転換する。 グリーン・ソードテールは食用に利用されることはないが、遺伝学の研究などに利用されている。 また、特徴的な体つきから観賞用に広く利用されていて、アフリカやヨーロッパ、アジアやオセアニアなど、世界の多くの国々で導入されている。 しかし、グリーン・ソードテールは強い繁殖力を持つため、在来種や生態系への影響が甚だしく、多くの国で有害種となっている。 国内でも、鹿児島や沖縄、山梨などに移入定着していて、生態系への影響が懸念されている。 現在、環境省では生態系被害防止外来種として指定している。 カダヤシ科の魚類へ / このページの先頭へ |