ホウセキカサゴ

ホウセキカサゴ カサゴ目・フサカサゴ科



ホウセキカサゴ


ホウセキカサゴ 1ホウセキカサゴ 2

標準和名 ホウセキカサゴ
分 類 カサゴ目・フサカサゴ科・ボロカサゴ属
学 名 Rhinopias eschmeyeri
英 名 Eschmeyer's scorpionfish / Paddle-flap scorpionfish
分 布 西太平洋やインド洋
生息環境 沿岸の岩礁域など
全 長 15~23cm 程度
備 考 背びれ・12棘8~9軟条、しりびれ・3棘5軟条
ホウセキカサゴは、日本やフィリピン、ベトナム、インドネシアなどに分布しているフサカサゴの仲間で、オーストラリアやニューカレドニアなどにも分布している。
国内では和歌山などで見られるが、セイシェルやモーリシャスなど、インド洋西部でも観察されている。

体はずんぐりとしているが強く側扁し、口は大きく、上に突き出したようについている。
体には多数の皮弁があり、特徴的な体つきをしている。
体色は黄色や緑色、褐色や茶色っぽいものなど変化があるが、皮弁にも変化がある。

一見して同属のボロカサゴとは大変よく似ているが、ホウセキカサゴの下顎の皮弁数は2で、側線より背側には皮弁が見られないが、ボロカサゴの下顎皮弁数は9~24で、側線より背側にも皮弁あるなどの違いある。

しかし、ホウセキカサゴはボロカサゴやハダカハオコゼなどのように、表皮が剥がれ落ちる「脱皮」を行うことが知られている。

ホウセキカサゴは沿岸のサンゴ礁域や礫底などに生息していて、普段は単独で生活している。
底性の魚で、水深20m辺りから55m辺りまで見られるが、海草の間などに身を隠している。

海底でじっとしていて、近寄ってきた小魚などを食べるが、体にある皮弁は擬態の役目を果たしている。
口は大きく、かなり大きな獲物でも丸呑みにしてしまうが、滅多に遊泳することはなく、胸びれを使って底を這うようにして移動する。

ホウセキカサゴは食用に利用されることはないが、時に観賞用に利用されることがある。

尚、ホウセキカサゴはカサゴ目フサカサゴ科に属しているが、スズキ目に同科を設け、スズキ目フサカサゴ科とされることもある。


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