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サッパ ニシン目ニシン科



サッパ


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標準和名 サッパ (魚辺に制・細小魚・笹魚・拶双魚) / ママカリ (飯借)
分 類 ニシン目・ニシン亜目・ニシン科・ニシン亜科・サッパ属
学 名 Sardinella zunasi
英 名 Japanese sardinella
分 布 北海道から台湾辺り
生息環境 沿岸や内湾など
全 長 15~18cm 程度
別名・地方名 ハダラ(佐賀)、ワチ・ワジ(広島・香川)、ママカリ(瀬戸内海沿岸)、ハラカタ(高知・関西)、その他・キイワシ、キンカワ、サベラ、ヒラ、カツ、モウカリなど
備 考 背びれ・17~19軟条、しりびれ・18~20軟条
サッパは北海道より南に分布しているニシン科の海水魚で、黄海から台湾辺りまで分布している。

体は細長いが体高は高く、強く側扁している。
下顎は上顎よりもわずかに突出していて、口は斜めについている。
鰓耙(さいは)は細長くて密生し、背びれは体のほぼ中央に見られ、尾びれは湾入している。

体色は背が青緑色をしていて、体側や腹側は銀白色をしている。
鰓蓋の後ろ端上方には黒色の斑が見られ、喉から肛門までの腹側の縁には稜鱗(りょうりん)が発達している。
また、鱗は円鱗で、側線ははっきりしていない。

内湾や汽水域などの浅い砂泥底に群れで生息し、密生した鰓耙でプランクトンをこしとって食べる。
ニシンの中では沿岸性で、大きな回遊をすることなく、一生を通してほとんど同じ海域で生活している。

産卵期は地域によって異なるが、4~9月頃で、直径2mm程の浮遊卵を岸辺の浅瀬に産卵する。

ニシンの仲間は大切な食用魚として広く利用されているが、サッパも定置網や地引網で獲られ、食用として流通している。
小骨は多いが美味しいものとされ、塩焼きや唐揚げなどに利用されている。

特に瀬戸内海沿岸や有明海沿岸などの地域では喜ばれ、酢漬けにしたママカリは岡山の郷土料理としてもよく知られている。

尚、「ママカリ(飯借)」とは「隣の家からご飯を借りてこなければならないほど美味しい」ということから付けられているが、サッパの名前の由来は、その体型から、古来「小舟」のことを「サッパ」と呼ぶことに由来すると言われる他、諸説がある。
この他、サッパはアジサバカタクチイワシなど共に、防波堤などのサビキ釣りでもよく上がり、多くの地方名で呼ばれている。