ホウライヒメジ

ホウライヒメジ ススズキ目・ヒメジ科

ホウライヒメジ

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標準和名 ホウライヒメジ (蓬莱比賣知・蓬莱緋女魚・蓬莱姫魚)
分 類 スズキ目・スズキ亜目・ヒメジ科・ウミヒゴイ属
学 名 Parupeneus ciliatus
英 名 Whitesaddle goatfish / Blacksaddle goarfish
分 布 インド洋や太平洋など
生息環境 沿岸のサンゴ礁域や岩礁域など
全 長 30~40cm 程度
別名・地方名 オジサン(混称)、アカカタカシ、ジンバーなど
備 考 第一背びれ・8棘、第二背びれ・1棘8軟条、しりびれ・1棘7軟条
ホウライヒメジは北緯30度辺りから南緯30度辺りにかけての暖かい海域に分布しているヒメジの仲間で、太平洋では東シナ海から珊瑚海、ミクロネシアなどの西太平洋のほか、ハワイ諸島やライン諸島などの中部太平洋などに分布している。
また、ベンガル湾やアラビア海を含むインド洋にも分布していて、国内では南日本に分布している。

体は側扁していて、やや細長い。
吻は長くて口は小さく、頭部の背縁は眼の前辺りから盛り上がっている。

下顎には一対の長いヒゲがあり、長さは前鰓蓋骨の後縁の下まで達している。
また、背びれの第一棘は短く、第三棘は長い。

体色は赤色や淡い赤色、褐色や緑色を帯びたような淡褐色など変化があるが、腹面は淡い。
尾柄の背部には大きな黒色の斑があり、その前には白っぽい斑も見られる。

一見してオキナヒメジとはよく似ているが、ホウライヒメジの吻先が尖っているのに対して、オキナヒメジの吻先は丸くなっている。
また、ホウライヒメジの胸びれは尖っているが、オキナヒメジでは丸みを帯びているほか、しりびれの高さも少し低い。

この他、尾柄部の暗色の斑は、ホウライヒメジでは普通背面で繋がっていて側線の下まで伸びる傾向にあり、オキナヒメジの斑は背面で切れて体側に分かれる傾向にあるとされている。
しかし、これらは個体差もあって、斑だけで見分けることは難しい。

普通は水深40m位までの沿岸の浅い岩礁域やサンゴ礁域などの外縁や藻場などに生息しているが、水深90m程のところでも見られる。

主として夜行性で、単独や小さな群れで生活しているが、オキナヒメジやニザダイなどと一緒にいることも多い。
主に多毛類や甲殻類などを食べるが、長いヒゲは砂の中に隠れている小動物を探し出すのに役立っている。

ホウライヒメジは底引き網などで獲られ、食用として流通している。
オキナヒメジなどと同様、刺身や煮付け、天ぷらなどに利用され、美味しいものとされている。

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