ナベカ ススズキ目・イソギンポ科 |
標準和名 | ナベカ (那邉加、那邊加) | |||
分 類 | スズキ目・ギンポ亜目・イソギンポ科・ナベカ属 | |||
学 名 | Omobranchus elegans | |||
英 名 | Elegant blenny | |||
分 布 | 日本や朝鮮半島、山東半島など | |||
生息環境 | 沿岸や内湾の岩礁域など | |||
全 長 | 6~8cm 程度 | |||
別名・地方名 | サンバソウ(島根)、クイツキ、ヒビガクレ(いずれも広島)、シャミセンヒキ(静岡)、テンジョウマワリ(新潟)、その他・ナベチョ、ヤマノカミ、トビハゼ、ゲンナなど | |||
備 考 | 背びれ・12~13棘20~23軟条、しりびれ・2棘21~24軟条 |
ナベカは日本や朝鮮半島、中国・山東半島辺りなどに分布するイソギンポの仲間で、国内では北海道南部から九州南部まで分布している。 また、大きいものでは10cm程に成長し、南日本ではふつうに見られるが、琉球列島などで見られない。 体は細長く、側扁している。 吻は短く、雄は後頭部が盛り上がっている。 背びれの基底は長く、後頭部から尾びれまで、背部の全部に渡っている。 また、鱗はなく、イダテンギンポなどのように、頭部に皮弁は見られない。 体は黄色っぽく、頭部や体の前半部には暗褐色から黒褐色の横帯がある。 しかし、体の後半部にははっきりとした横帯が見られず、体側にある小さな黒色の斑が目立つ。 ナベカは沿岸や内湾の岩礁域などに生息し、ヘビガイなどの貝殻や岩の隙間などで生活している。 藻類や小型の甲殻類、多毛類やデトリタスなどを食べ、幼魚はしばしば潮溜まりなどで見られる。 産卵は春の遅い頃に行われ、干潮帯付近や潮溜まりなどの岩穴やヘビガイの空殻などに粘着卵を産卵し、雄は卵を守る習性がある。 ナベカには地方名が多いが、「クイツキ」は、卵を保護している雄に手を近づけたりすると噛みつくことから付けられていて、卵を守る雄は大きなものにも立ち向かっていく。 この他、ナベカは体が小さいこともあり、普通は食用に利用しないが、時に観賞用に利用されることがある。 |
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