ケツギョ ススズキ目・ケツギョ科 |
標準和名 | ケツギョ | |||
分 類 | スズキ目・スズキ亜目・ケツギョ科・ケツギョ属 | |||
学 名 | Siniperca chuatsi | |||
英 名 | Mandarin fish / Chinese perch | |||
分 布 | 中国大陸東部 | |||
生息環境 | 湖沼や河川の緩流域など | |||
全 長 | 50~70cm 程度 | |||
備 考 | 特定外来生物 |
ケツギョは中国大陸東部やアムール川水系などに分布する淡水魚で、幾つかの亜種が知られている。 体は側扁し、吻は突き出ていて、口は大きい。 下顎は上顎よりも長く、下顎の後端は眼の後端下方をかなり超える。 尾びれの後端は丸く、背びれの基底は長い。 体色は黄褐色や灰褐色などで、体側には黒褐色の大きなまだら模様がある。 背びれ軟条部やしりびれ、尾びれにもはっきりとした黒褐色の斑が帯状に散らばり、鰭縁は黒い。 また、吻から背びれにかけては、眼を通る黒褐色の帯が見られる。 湖沼や河川の緩流域に生息するが、 ケツギョは夜行性で、昼間は岩陰や水草の間に潜んでいる。 魚類や甲殻類などを食べるが、大きいものではフナなども食べる。 仔魚も肉食で、他種の魚類の仔魚を捕食する。 産卵期は5~7月頃で、大雨の後の河川の増水時に、群れになって夜間に産卵する。 卵は半沈性卵で、川底などにばら撒くように産卵する。 卵は流されながら川を下っていき、約1週間ほどで孵化する。 ケツギョは中国では美味な食用魚として珍重され、広東省などを中心にして大規模な養殖が行われている。 国内にも観賞用やコイ種苗に混入して養殖場などに移入されることがあるが、定着はしていない。 これは、ケツギョの卵がソウギョの卵のように流れに従い下流に落ちて行きながら孵化するためで、短い河川では海に入ってしまい、塩分によって卵が死滅する為と思われる。 しかし、コイ種苗に紛れ込んで養殖場に侵入した例では、甚大な食害を引き起していて、移入定着した場合の在来種への影響が懸念されている。 この為、ケツギョは飼育や運搬には許可が必要な特定外来生物に指定されているが、国内にはケツギョ科のオヤニラミが自然分布していて、こちらは環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている。 |
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