ナシフグ フグ目・フグ科 |
標準和名 | ナシフグ (梨河豚) | |||
分 類 | フグ目・フグ科・トラフグ属 | |||
学 名 | Takifugu vermicularis | |||
英 名 | Purple puffer / Pear Puffer | |||
分 布 | 日本から東シナ海など | |||
生息環境 | 沿岸域など | |||
全 長 | 25~30cm 程度 | |||
別名・地方名 | ショウサイフグ(混称)、ナジフグ、フグトン、ナゴヤフグ(混称)など | |||
備 考 | 背びれ・12~15軟条、しりびれ・10~13軟条 | |||
ナシフグは日本のほか朝鮮半島南部から台湾海峡にかけての東シナ海などに分布しているトラフグの仲間で、国内では関東辺りから西にかけて分布している。 瀬戸内や九州の西岸などで多く見られるが、日本海側でも見られる。 体は所謂フグ型で、背面は褐色で淡色の斑が散在している。 尾びれの下縁としりびれは白く、胸びれの後方上部には白縁になった黒色の斑が見られる。 また、口は小さく、歯は癒合してくちばし状になっている。 胸びれの後方に黒色の斑があることや、体に小さな棘がないことなどからマフグに似た感じがするが、マフグの胸びれの後方の斑には白い縁取りがなく、しりびれはふつう黄色っぽい色をしている。 トラフグに似た感じもするが、トラフグの胸びれの後方の斑は、はっきりとしていて大きく、背面と腹面には小さな棘が密生している。 また、ショウサイフグとの違いは、ショウサイフグにはナシフグに見られる胸びれ付近の黒い斑がふつうはは見られず、斑紋の感じも違っていることなどがある。 河川の河口などでも見られるが、普通は沿岸から水深100m位までの沖合いに多く生息している。 主に甲殻類や軟体動物などを食べるが、大きいものでは小魚も食べる。 肝臓と卵巣は猛毒で、腸と皮は強毒をもっている。 また、肉も弱毒をもっているが、食用上は無害とされている。 しかし、かつて輸入されたナシフグによる食中毒が発生しており、現在は一部地域のものだけが食用として流通し、鍋物や刺身、味噌汁などにされている。 但し、未処理のナシフグは流通しておらず、釣りなどで捕らえた場合でも、調理は専門家に任せるか、食用には避けたほうがよい。 フグ科の魚類へ / このページの先頭へ |