ムラサメモンガラ フグ目・モンガラカワハギ科 |
標準和名 | ムラサメモンガラ | |||
分 類 | フグ目・モンガラカワハギ科・ムラサメモンガラ属 | |||
学 名 | Rhinecanthus aculeatus | |||
英 名 | White-banded triggerfish / Lagoon triggerfish | |||
分 布 | 世界の暖海域 | |||
生息環境 | サンゴ礁や岩礁域など | |||
全 長 | 15~25cm 程度 | |||
別名・地方名 | イノーフクルビ(沖縄)など | |||
備 考 | 第一背びれ・3棘、第二背びれ・23~26軟条、しりびれ・21~23軟条 | |||
ムラサメモンガラは世界の暖海に分布しているモンガラカワハギの仲間で、太平洋では主に南西諸島から台湾を経て南シナ海、アラフラ海や珊瑚海、ミクロネシアなどの西太平洋のほか、ハワイ諸島やカリフォルニア湾からエクアドル辺りにかけての中部・東太平洋などにも分布している。 およそ北緯30度から南緯30度にかけて分布していて、インド洋でもマダガスカルやアラビア海、ベンガル湾を含む広い海域に分布している。 また、同緯度内のアフリカ西海岸にも分布していて、国内では千葉辺りから南に見られる。 体はいわゆるカワハギ型で、頭部はやや長い。 吻は長くて口は小さく、眼の前方には溝は見られない。 また、尾柄には3列の逆向きの黒い棘があり、鰓孔の上後方には骨質の大きな鱗がある。 体色は灰色で、眼を通る青や緑、黒色などの横帯が胸びれ下方辺りまで伸びている。 また、体中央からしりびれにかけても、何本かの青色や黒色の斜めの帯が見られる。 一見するとタスキモンガラに似ているが、ムラサメモンガラには口から胸びれ下方まで茶色や褐色などの帯があり、眼を通る横帯と繋がっている。 水深50m位までの沿岸のサンゴ礁や岩礁域、その周辺の砂地などに生息していて、海藻や甲殻類、ウニやゴカイ、ホヤや貝類、魚の卵など、様々なものを食べる。 群れはつくらず、普段は単独で生活していて、夜は体を横にして眠る。 雌雄共に縄張りをもっていて、ふつうは雄の縄張り中に複数の雌の縄張りが含まれている。 多くのものは全長15~20cm程度だが、大きいものは30cm程に成長する。 産卵形態は一夫多妻と言われていて、海藻や砂底にすり鉢状の巣をつくって産卵する。 卵は親が守り1日程で孵化するが、卵を守る魚の多くは雄がその役を果たすのに対して、ムラサメモンガラは雌が保護する習性がある。 ムラサメモンガラは国内ではふつう食用には利用されないが、地域によっては食用に利用されるほか、体色が特徴的できれいなことから観賞用に利用されることがある。 モンガラカワハギ科の魚類へ / このページの先頭へ |