キツネメバル

キツネメバル カサゴ目・フサカサゴ科



キツネメバル


キツネメバル 1キツネメバル 2キツネメバル 3キツネメバル 4
標準和名 キツネメバル (狐眼張)
分 類 カサゴ目・カサゴ亜目・フサカサゴ科・メバル属
学 名 Sebastes vulpes
英 名 Fox jacopever
分 布 北海道から本州、朝鮮半島など
生息環境 沿岸の岩礁域など
全 長 30~45cm 程度
別名・地方名 ドコ(山形)、クロボッコ・モロタビ・ツヅリ・メバツヅリ(島根)、その他・マゾイ、ソイ、バドウ、オキメバル、タケノコメバル(混称)など
備 考 背びれ・13棘12~13軟条、しりびれ・3棘5~6軟条
キツネメバルは、北海道から太平洋側では関東地方辺りまで、日本海側では山口県辺りまで分布しているフサカサゴの仲間で、朝鮮半島にも分布している。

体は長い卵形で、側扁している。
口は大きく、下顎は上顎よりも僅かに長い。
また、尾びれの後縁はやや丸く、鱗は櫛鱗をしている。

体色は淡褐色や灰褐色、茶褐色のような色合いで、体側には不明瞭な灰色がかったような淡色の横帯がある。

タヌキメバルとは大変よく似ているが、一般に、タヌキメバルの尾びれの後ろ縁の白帯ははっきりとしているが、キツネメバルでは幅が狭く、ほとんど白縁がないものなども見られることがポイントと言われている。
しかし、個体差などもあり、見分けるのは大変難しく、キツネメバルとタヌキメバルは同種であるとも考えられている。

また、クロソイともよく似ていて、こちらも見分けるのが難しいが、クロソイの目の下の骨(涙骨)にはっきりした棘が3本ほどあるが、キツネメバルにははっきりとした棘が見られないとされている。

キツネメバルは水深50~100m程の沿岸の岩礁域などに生息していて、小魚や甲殻類などを食べる。
卵胎生の魚で、秋から冬にかけて繁殖が見られる。
雌は5~6月頃に仔魚を産み出し、仔魚は全長4~5cm程までは流れ藻などに付いて沿岸域で浮遊生活を過ごす。
その後、岸からあまり離れずに生活するようになり、成長とともに深場に移動する。

キツネメバルは、クロソイやエゾメバルなどと共に延縄や刺し網、定置網や釣りなどで獲られ、食用に利用されている。
白身の魚で、煮つけや焼き物、汁物や鍋物などのほか、刺身などにも用いられ、ソイ類のなかでも特に美味しいものとされている。

尚、メバルの仲間はカサゴ目・フサカサゴ科に分類されているが、独立したメバル科を新設し、ススキ目・メバル科に分類されることもある。


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