オオキンブナ コイ目・コイ科 |
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標準和名 | オオキンブナ (大金鮒) | |||
分 類 | コイ目・コイ科・コイ亜科・フナ属 | |||
学 名 | Carassius auratus buergeri | |||
英 名 | Ookin-buna | |||
分 布 | 日本や朝鮮半島など | |||
生息環境 | 平野部の河川や池、沼など | |||
全 長 | 30cm 程度 | |||
別名・地方名 | マルブナ、フナなど | |||
備 考 | 背びれ・1棘14~16軟条、しりびれ・1棘5軟条・鰓耙数36~45 | |||
オオキンブナはギンブナなどと共に昔から釣りの対象にもなってきた馴染みの深い在来の淡水魚で、静岡辺りより西の西日本を中心に分布し、朝鮮半島などにも分布している。 体は側扁していて、口ひげはなく、ギンブナよりも一般に体高が低く、ギンブナを「ヒラブナ」と呼ぶのに対して、「マルブナ」などと呼ばれている。 背びれ、しりびれの前縁には強い棘があり、その後縁には鋸歯が見られるが、背びれの鋸歯はギンブナよりも細かい。 体色には変化があるが、ふつうは背方がオリーブ色を帯びたような褐色で、腹面は黄色を帯びたような銀白色をしている。 また、腹びれ、しりびれが黄色っぽいものも多く、全体にギンブナやゲンゴロウブナに比べて黄色みが強いことが名前の由来となっている。 形態的には他のフナ類とよく似ているため、背鰭軟条数(14~16)と鰓耙(さいは)数(36~45)がやや少ないことで見分けるが、個体差や地域変異もあって判別するのは難しい。 また、オオキンブナは中部地方や近畿地方、中国地方や四国、九州北部などではふつうに見られるとされているが、他種との交雑も生じるため、詳しい分布や生息状況は分かっていない。 河川の下流やその支流、湖沼や用水路、湿地帯などに生息し、砂泥底で水草の繁茂するようなところを好むが、コイと同様に汚染にも強い。 ギンブナと一緒に見られることも多く、雑食性で底性動物などを食べるが、下向きの口で砂や泥ごと餌を吸い込み、鰓でこしとって食べる。 産卵期は4~6月頃で、河川下流の淀みに生える水草やアシの根元などに産卵する。 4~5年で30cm程に成長するが、ギンブナの雄が極端に少ないのに対して、オオキンブナの雌雄はほぼ1 : 1で見られる。 西日本では刺し網や落とし網などで獲られ、甘露煮や洗いなど、食用に利用されることがあるが、近年では河川改修などによって生息数は減少している。 また、国内にはギンブナ、キンブナ、オオキンブナ、ナガブナ、ニゴロブナ、ゲンゴロウブナがいるとされるが、自然交雑も知られていて判別が難しいほか、近年の研究によると、ゲンゴロウブナを除く国内のフナ属の遺伝子系統は、現在分類されているものと合わないことが報告されている。 それに従うと、国内にはゲンゴロウブナとフナという2種類だけが分布しているという考え方もできる。 コイ科の魚類へ / このページの先頭へ |